韓国 ちょっと鉄分の旅 (その3) 新型KTX [やまびこ(旅日記)]
KTX 山川
土曜日です。
昨年の12月、KTXが念願の全線開通を迎えています。
合わせて韓国設計の新型KTXも昨年から走り始めていますので、観光と合わせて行ってみよう。
金曜日の朝、ソウル駅まで行ってKRパスを引き替え、指定券を求めてきました。
韓国国鉄乗り放題のKRパスですが、この3月から料金算出ベースがセマウル号からKTXに変更され、かなり値上がりしてしまいました。
そのかわり、有効期間1日だけっていうのが新設されまして、これがお手頃価格になりました。
1日券が58200ウォン、今日のレートで4600円ほど。今回は2人用のセーバーパスを使いましたので、こちらは52600ウォン(4200円)と、釜山までの単純往復で十二分に元が取れます。
KRパスと引き換えた指定券
韓国鉄道では。2年ぐらい前から改札を完全に廃止してしまいましたので、指定券はペラペラの感熱紙になってしまいました。検札は発売実績に基づいて着席者をチェックする新幹線の指定席でも採用されている方式です。
さて、新型車輌のKTX山川ですが、現在のところ、10両編成の身軽さを生かして、慶全線などの支線区に乗り入れる系統中心に導入されておりソウル-釜山直通便はごくわずか。まずはKTX山川に乗りたいので、東大邱
までいって、かねて行ってみたかった海印寺という寺に行ってみることにしました。
8:10発のKTX山川、この列車は東大邱から在来線に入り、慶全線の馬山に入る列車です。
ソウル駅に居並ぶKTX
在来型のKTXはスマート
数は少なくなりましたが、セマウル号のディーゼル機関車も姿を見せます
さて、列車にのりこみましょう。
KTX山川(サンチョン)は2009年から走り始めた新型車輌。サンチョンとは川魚のヤマメのことです。たしかに先頭車両のややずんぐりした流線型は魚のようでもあります。20両編成の在来KTXに対して10両(機関車2両含む)として、2編成併結運転も可能として支線区への乗り入れに対応しています。また不評だった集団見合い式をやめて普通車の座席も回転式クロスシートになっています。シートピッチも980mmに広げています。
これに乗ります
モダンなドア回り
連接方式の台車は変わりません
車内は進行方向を向いたクロスシート
出発してしまえば、東大邱までは何度か乗ったことのある区間ですが、ゆったいした半島の景色が楽しめます。
わずか1時間45分で東大邱に到着。
慶尚北道の山中にある海印寺は、世界遺産にも指定されている八万大蔵経が保管されていることで有名。
東大邱から地下鉄でバスターミナルに向かいます。何年か前に火災事故で多くの使者を出した地下鉄ですが、多くの利用者がいるようです。
大邱のバスターミナルから1時間半のバスの旅です。高速道路を経由して一般道におりると渓谷に沿って登ってゆきます。韓国の一般道のバスの旅はなかなかたのしいもんです。
昼過ぎ、参道の前に到着。博物館の脇を上ってゆくと山門が見えてきました。
海印寺山門
美しい軒の作り
一番奥に八万大蔵板殿が配置されています。
さすが国宝で世界遺産、山の上からもガードマンがしっかり見張っています。
八万大蔵板殿
800年前に印刷された木版の経典の版木が保存されています。
サンプルのほかは見学者は格子の間から整然と並んでいる版木を垣間見るだけなのですが、これだけのものを手作りしたエネルギーには圧倒されます。(一応写真撮影禁止)
再び、東大邱駅に戻り、KTXで釜山へ。
この区間は在来線の京釜本線から大きく離れて、古都慶州を経て釜山に向かっています。
とはいえ、残念ながらトンネルばかりで、古都の風情なんぞは味わえないようです。
とくに新慶州から釜山の間はほとんどトンネル長いトンネルを抜けたと思ったらもう釜山駅構内という感じで、いきなり海が見えました。
かえりはこちらのKTXで↓
在来線とゲージが同じことを生かして、各地の支線に乗り入れています。
なかにはソウル側で京釜本線の在来線に乗り入れて、水原などからの利用の便を図るなど工夫を凝らした運行が行われているようです。
将来は、仁川空港への乗り入れも計画されているKTXから目が離せません。
東大邱駅にて在来線車輌をとる
2011-04-09 14:02
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コメント(6)
こんばんは
KTX号はフランスのTGVやドイツのICEに似ていて
スマートで格好いいですね!
私は10数年前に釜山からソウルまで何度か気動車のセマウル号に乗りましたが隔世の感がありますね
by gardenwalker (2011-04-09 23:32)
新しいKTXは回転クロスシートなのですね。
ピッチも広く乗り心地が良さそうです。
セマウル号も最近は新しいカラーリングになったのでしょうか?
私がソウルへ行ったのはもう10年以上前になりますが、
そのときは黄色&緑の80系みたいな塗り分けでした・・・。
by あおたけ (2011-04-10 17:40)
gardenwalkerさま
KTXはフランスのTGVを技術導入したものです。
最初の何編成かはアルストーム製だったはずです。以後はライセンス生産に移り、山川で自国開発になりました。初代のはかっこはいいけど座席はせまいし、簡易リクライニングなので、普通席の居住性はあまり良くありません。
by やまびこ3 (2011-04-10 21:03)
あおたけさま
初代KTXは後ろ向き座席が不評で、後ろ向きだと料金割引にしたりしていましたが、本質解決になりませんね。在来線は新幹線も走れるくらいの車輌限界だったんですが、スリムなKTXを採用してしまいました。
新型KTXはなかなか快適でした。
by やまびこ3 (2011-04-10 21:16)
韓国もすっかりKTX時代ですね。羽田から1時間ちょっとアメリカンなDLやヨーロッパ風ELに出会えるのはいいなあと思うのですが、時間と〇が・・・・
by Cedar (2011-04-11 19:03)
Cederさま
近代的な鉄道だけでなく、中央線の山越えの路線など魅力的ですよね。京釜本線も撮影したら面白そうです。(撮影するには駅長の許可が必要なんでしょうか)
鉄道以外にもグルメ、映画(現地で見る)なども気に入っています。
by やまびこ3 (2011-04-11 20:41)