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韓国鉄道の旅 (その1) [やまびこ(旅日記)]

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2012.12.16~18 韓国鉄道の旅(その1)


週末韓国、少しだけ鉄道旅行です。

週末を利用して、韓国に行ってきました。


12月17日 土曜日、ソウルから全州(チョンジュ)への日帰り旅行を敢行。

今回は2008年に開通した長項線の延長区間に乗り、10月から運転されている全羅線のKTXに乗ってみようと思います。長項線は長らく韓国西海岸の工業都市、長項を終点とし錦江を挟んで、群山線の群山と向き合う形になっていましたが、2008年に近郊を渡る橋梁が建設され、長項-群山間が結ばれました。現在は全線通しでソウル市内の龍山駅-旧群山線の終点(というか始点の)益山間にセマウル号とムグンファ号が17往復走っています。
以前は錦江をフェリーで結んで渡ることができ、2006年3月にはこの区間の乗車を果たしています。
また、錦江橋梁の建設と機を合わせて長項線のかなりの区間で線形改良がおこなわれて、半分以上の区間でほぼ新線建設のような改良工事が行われていたのを目撃しています。

今回用意したのが↓ こちらの乗車券類

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KRパスと指定券類


韓国の鉄道旅行に欠かせないのが、KRパス。
全線乗り放題の外国人向けフリー切符ですが、日数が1日から選べて、1日乗り放題で52800ウォンから。
4000円ほどでKTXからセマウル号まで乗り放題と使い方によっては格安です。
今回は2人用のセーバーパスにしましたので、52,400ウォン~3800円。ソウルから全州単純往復でも元が取れる安さです。(もちろんバスはもっと安いのですが・・・)
注意点としては、別システムのソウルの首都圏電鉄線には鉄道公社の路線であっても乗ることはできません。

前日、ソウル駅のインフォメーションで、パスのバウチャーを引き替え、龍山(ヨンサン)-益山(イクサン)間のセマウル号、益山-全州(チョンジュ)間のセマウル、そして帰路の全州-龍山は新規開業したKTXの指定券を確保しておきました。


釜山方面のKTXの始発駅はソウル駅となっていますが、それ以外の湖南線、長項線、全羅線などの始発駅はソウル駅南方の龍山(ヨンサン)駅となっています。ソウル駅だけでは列車をさばききれないものと思いますが、ソウル-龍山間は別払いの電鉄線に乗らないといけないというちょっと変わった運行形態となっています。
東京でいったら東北新幹線は東京始発、上越・長野新幹線は上野始発となっているような感じでしょう。



早朝、龍山駅に向かいます。
地下鉄の下車駅を間違えてしまい、余裕がなくなってしまいました。

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龍山駅 電鉄線と韓国鉄道の一大拠点駅です


龍山(735)-[セマウル1151]-(1101)群山


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251系セマウル号気動車


先頭車は半分だけ客室となっています。

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まだ真っ暗な龍山駅で出発を待つ


8号車を先頭に
機|ハ+ハ+ハ+ハ+シ+ハ+ハ+ハ|機

の8両編成。座席は非常にゆったりしています。
KTXのビジネスライクな座席とはうんれいの差。JRの在来線グリーン車以上といってもよいでしょう。

7:35 定刻出発。
すぐに漢江を渡ります。

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朝焼けの漢江をわたる
6本の線路が並んで走っています


ガラガラだった室内も永登浦(ヨンドンホ)、水原(スウォン)と停車するたび、大勢のお客が乗車してきて、完全に満員になってしまいました。龍山-天安(チョンアン)までは複々線化されていて、電鉄線が並行して走っています。ソウルー天安までは95Kmもあるのですよ。

天安で分岐する長項線に入ります。
天安からさらに19Km入った新昌まで、電鉄線が乗り入れてきます。
長項線の改良と合わせて新昌までの複線電化も完成したわけです。

長項線自体には沿線に大きな都市もないし、観光地もない地味な線路ですが、おおむね1時間に1本の列車が運行されており、JRでいったら磐越西線クラスの亜幹線といったところでしょうか。

新昌から先の区間もかなりの区間で新しいコンクリート高架橋の新設軌道に切りかえられています。

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広川駅で上りセマウル号と交換


広川駅付近は古い線路がまだ使われており、テツ的には絵になりそうなポイントがたくさんあります。

大川駅あたりでかなりの人が降りてゆきました。
かなりすいてきたので、車内を探索。2両後ろにはビュッフェ車が連結されており、中央に売店。
後ろの方にはインターネットコーナーと、最近有名なカラオケボックスもあります。

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中央に軽食を売るカウンター


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インターネットコーナーとカラオケボックス


韓国は日本以上にスマートフォンが普及していますから、もはやインターネットはインターネットコーナーは時代遅れかも・・・ですね。

このあたりで、車掌が客車に現れ、何かを探している様子。
忘れ物の捜索でしょうか。
見つからないのか、2度3度来ては、無線機でどこかに連絡を取っています。

ついに、空席になった私の前の座席の座面部分をはずして持ち上げて、何かを探しています。
隣の座席を外しても見つからない。若い車掌さんが首をかしげています・・・・

と、通路を挟んだ、斜め前の席を見やりますとふんぞり返って寝ているおじさんの足元に何やら手帳のようなものが・・・・
車掌さんにそっちを教えてあげると、拾い上げて中身を確認。
身分証明書が出てきましたよ!

車掌さん、うれしそうにどこかに電話しています。
韓国人にとっては命より大事な証明書じゃないですか。




長項手前で貨物駅になった旧長項駅への路線が右に分かれてゆきます。
新しい路線上に作られた新長項駅でほとんどの御客が降りてしまいました。まあ、益山に行くのにこの列車に乗る人はいませんからね。長項駅には貨物施設もあり、巨大な船舶用コンテナが山積みになっていました。

いよいよ新線の鉄橋に入りました。道路と並行して広い錦江を渡ります。
予想と違って、低い位置に線路がありました。何となく、大型船舶も通れるような巨大な鉄橋を想像していたのですが、普通の鉄橋でした。

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広い干潟が広がる錦江のほとり


鉄橋をわたって旧群山線と合流。
20分ほどごとごとと走って終点益山に到着しました。
益山は湖南線と全羅線のジャンクションで、ひっきりなしに列車が入ってきます。



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長項線のムグンファ号を引く大型DL


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これが乗ってきたセマウル号気動車です
後ろ側の連結器カバーは外されていました


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えらく短い編成の貨物列車です



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ソウルに向かうムグンファ号
標準軌の大型DLは迫力ありますねえ



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ムグンファ号客車には1両電源車が連結されています



と、次々と列車がやってきます。乗り継ぎ時間は20分ほどしかないのですが、かなり楽しめました。
写真を撮っていたら白人が何やら話しかけてきました。
どうやら韓国語で話しかけているみたい。
日本人だとわかると英語に切り替えてきました。
カナダからやってきたそうで、たまたまカメラが同じだったので話がはずみます。
小生がブログをかいているとわかってしまったので、今度は英語も書いてあげないといけないかな。


11:26、全州までの短い区間ですが、セマウル号に乗ります。


(続く)

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コメント 2

あおたけ

韓国へ行ってらしたのですね~。
今の時期の韓国はかなり寒いのではないでしょうか。
でも天気に恵まれていい汽車旅だったみたいですね。

韓国の高速列車、
やはりKTXよりもセマウル号のほうが味があっていいですね。
それにしても車内にインターネットとカラオケボックスが
あるとは、ちょっと驚きです。



by あおたけ (2011-12-25 14:27) 

やまびこ3

あおたけさん
こんにちは。-5℃でした。最高気温が!
実は韓国では沿線での撮影は、駅長の許可がいるようなので、そのうちチャンレンジしたいのですが、韓国語の勉強もしないといけなそうです。
カラオケも列車によっては人が入っていることもありました。

by やまびこ3 (2011-12-25 20:56) 

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