桜・菜の花・線路は続く 小湊鉄道撮影記(その1) [はつかり(鉄系)]
桜・菜の花・線路は続く
2013.3.29 小湊鉄道撮影記
(その1) 花はどこに行った
東京近郊の桜が一気に咲いてしまったこの春。
かねて行ってみたいと思っていた小湊鉄道ですが、今年こそはと思っていたのですが、かなり前倒しして出かけなくてはいけないようでした。
そこで、沿線の開花情報をネットでチェックしたところ、もうそこそこ咲いているようですが、今年は沿線の桜に異変が起こっており満足に咲いていない地域も多いようです。2月の寒さから急激にあたたかくなった異常気象の故か、小鳥に芽を食べられてしまったためか。
週末は天気悪そうだし、来週は新年度が始まって何かと忙しい。とぴうことで、年度末の金曜日、禁断の平日鉄に足を踏み込んでしまいました。
3月29日
私のところからですと房総方面は、さすがにアクアライン経由のバスになってしまいます。
横浜(700)-〔小湊鉄道バス〕-(805)上総牛久
外房茂原まで向かうこのバスに乗ると一気に小湊鉄道の核心部まで入ることができます。
時は春休み。ディズニーランドに向かう中高生で込み合う横浜駅東口のターミナルから出発進行。
車内は用務客のほか、房総のゴルフ場に向かうシニアのグループで意外に込み合っています。
アクアラインを渡るころ
薄日も差さないなあ
それでも木更津にわたると、結構いい感じで桜が咲いています。
これならそんなにひどいことはないのではないか?と淡い期待を持ってしまいます。
桃源郷にやってきた感じ
木更津北インターで一般道に移りまして、東に向かいます。
(将来は茂原の先、大網を経て東金まで高速道路がつながる計画なんですね。そうなったら、「わかしお」も厳しい時代がきそう。)
早くも現れた小湊鉄道?の鉄橋か!
これはJR久留里線の小櫃川橋梁
このあたりのローカル線は曲がりくねっていて、よそ者にはわかりにくい
横浜からわずか1時間と少しで、小湊鉄道との接続駅、上総牛久に到着。
高速バスも茂原線と勝浦への路線がクロスして接続の便を図っているほか、大多喜へのローカルバスもあり公共交通のターミナルになっています。
牛久でゴルフ客など大勢が下車
まだ8時を過ぎたばかりですが、小湊鉄道は牛久から先本数が半減してしまいますので、9時まで列車がありません。五井から到着する列車や上総中野方面から五井に向かう列車を眺めて過ごしました。
上総牛久駅は菜の花の中
牛久どまりのディーゼルカーが駅舎から離れたホームに留置されています
昔ながらの駅舎のたたずまいが残る上総牛久駅。
1970年代までの国鉄ローカル線の雰囲気がそのまま残っているようです。
9時やってきた下り列車に乗り込みます。
キハ200形気動車の単行列車に乗り込みましょう
右に小さく見えているほうです
キハ203 昭和39年の製造銘板がありました。間もなく50歳。
冷房改造はされているようですが、がんばるなあ。
平日にもかかわらず観光客がさらりと乗っています
小湊鉄道は女性の車掌さんが多いのですが、この列車も女性車掌の軽妙な解説(放送ではなく、一番後ろの乗客へのサービス)で楽しく車窓を眺められます。
菜の花街道をゆく
上総川間駅
でも、右手に咲く桜がなんとなく変
菜の花に囲まれた高滝駅
その名もロマンティックな月崎駅
このあたりから、菜の花はこれからという感じになってきました
上総大久保
30分の旅で、目的地上総大久保に到着。
「かづさおゝくぼ」という”かな”がなんともいいですね。
上総牛久(900)-〔11レ〕-(930)上総大久保
そう、やまびこは上総大久保の俯瞰に行こうという魂胆なのです。
小湊鉄道での撮影は今回が初めて。このポイントはわかりにくいという評判でした。そのため、ネットに上がっていた詳細な道順をコピーして持参したわけです。
・・・・が、2人の方の記事をよく読んでみると、トンネルをくぐって、左に登って林道をすすむ。その林道の右側・・・、いや左側・・・ UUUU
どっちやねん。
これは単なる間違いか、それとも2か所候補があるのでしょうか。
行ってみるしかないわけですね。
上総大久保駅
上総大久保駅から踏切を渡って、対岸に。
駅付近の桜の咲き方やはり変です。一枝だけ普通に咲いているのですが、他は綿の花のよう。
トンネルに向かって歩くうち、すれ違った農家のおじさんにご挨拶すると
「せっかく来てくれたのに桜が咲かなくて残念だな。」
と・・・
それでも霞のかかる春の景色を眺められればと
林道に登ってみます。
トンネルを抜けて
左へ回り込んで尾根に出ます。
俯瞰ポイントAの候補は林道の右側。
「右側によく見ると踏み跡がある斜面・・・」
あれれっ、踏み跡だらけやんけ。
やむなく2か所ほど踏み込んでみましたが、視界の開ける場所は見つけられず。
およよよ・・・
先ほどの気動車が養老渓谷まで行って折り返してくる24Dには間に合わず、ダダダン!と音だけ残して行ってしまいました。
次に行く場所も決めていないのでもうしばらく粘って探してみようと思います。
今度は左手のポイントB、かなり高いところまで登れそうな踏み跡がありましたので、ここから進入します。
いったんピークを過ぎて少し降りたところで、ようやく展望が開けました。目の前は先ほどの林道の切通しで、コンクリートの吹き付け擁壁のがけっぷちです。やれやれ。
養老渓谷に連なる谷筋を俯瞰する
ここからは手前の森林が遮ってしまうためカーブしている線路の一部しか見えませんがカーブがなかなかいい感じなので、ここで次の列車を待つことにしましょう。
今度も単行の15列車
後追いです
これは素晴らしい、気をよくしてポイントAを探します。
ちょうど車で来られた方がいて、ちょっとすれ違ったあと、しばらくしてみたらどこかに消えてしまったので、当りが付きました。
ようやく俯瞰ポイントAに到着しました。
広々とした俯瞰風景です
いろいろな構図が得られる俯瞰ポイントですが、上総中野で折り返してくる28列車が駅に入ってくるところから
手前の水田には水が張られ田起こしが始まっています
上総大久保を出発してカーブに差し掛かる
林を抜けて下ってゆきます
やや靄がかかっていますが、気持ちの良い俯瞰に大満足です。
下山して次の撮影地に向かう前に、駅付近でもう1ショット。
大カーブを下ってくる下り気動車を
大久保駅の東側には菜の花がきれいに咲いていまして、こちらもいい題材になりますが、そろそろ次に向かいます。
やってきた上り気動車に乗り込みます。
上総大久保駅に入ってくるキハ200
イーゼルを立てて写生をされていたご婦人が面白い題材になるかと思ったら列車が来たらカメラを構えてしまいました。(写真で撮って後で書き加えるんでしょうね、きっと)
さて、次はどこに向かおうか・・・・
(続く)
自分はアクアライン高速バスで、大多喜まで乗りますので、牛久から鶴舞付近まで小湊と並走します。いつも、撮りたいと思いつつも素通りしていたのですが、こんなに魅力的なロケーションが広がっているのですね。
行ってみたくなりました。でも、4月には圏央道が東金-木更津開業なんですよね。勝浦方面の高速バスも市原鶴舞ICまで高速経由になるなんて話もあって、牛久へのアクセスはどうなるか...
by あるまーき (2013-03-31 22:21)
例年だと小湊の桜は都内よりも
一週間遅れくらいが目安といわれているのですが、
今年はもう少し遅いみたいですね。
むしろ都内が早すぎて、こちらがふつうなのかも。。。
大久保の俯瞰、私は迷ってたどり着けませんでしたが、
到達できたのはお見事です。
のどかな里山の景色にはツートンの単行気動車が似合いますね(^^)
by あおたけ (2013-04-01 19:46)
あるまーきさん
圏央道ってもう開業だったのですか。
上総牛久へのアクセスは維持してほしいですね。アクアラインのバスでいうと金田のバスターミナルに各系統を必ず経由させれば便利になるんですが。
小湊鉄道はかなり気にいりました。たまには大回りで小湊・いすみ鉄道経由で大多喜に行くのも面白いかもしれません。
by やまびこ3 (2013-04-01 21:29)
あおたけさん
小湊鉄道の沿線の桜は今年はどうでしょうか。花芽が少なくて、これから盛大に咲くような感じではなかったですよ。
大久保の俯瞰、最初から時間をとって探したのが良かったみたいです。
今度は夜桜も行きたいです。
by やまびこ3 (2013-04-01 21:32)
うわぁ~、ホントに桃源郷だ。
小湊鉄道/いすみ鉄道には、憧れです。
by johncomeback (2013-04-01 22:25)
johncomebackさん
こんばんは。今年は桜が今一つのようなんですが、菜の花はまだまだ元気です。宮城の白石川沿いの桜ももうすぐですね。
by やまびこ3 (2013-04-02 20:09)
私が30年前に小湊鉄道を訪れたのもこの時期でした。
ホント桃源郷っていう印象でしたね。
しかし、これ程高速バスが充実して来ると房総特急は堪えるでしょうね。
by サットン (2013-04-09 17:36)
サットンさん
私が最初に小湊鉄道に行ったのも30年前の3月でした。
菜の花咲いていたかどうか全く覚えていません。
最近房総に行くときはどうしても高速バスに頼ってしまいますね。
いかんいかん。
by やまびこ3 (2013-04-10 20:16)