新緑の小田急線・渓谷に沿って [はつかり(鉄系)]
新緑の小田急線・渓谷に沿って
2013.4.7 渋沢-新松田 間撮影記
爆弾低気圧が列島を襲ったこの週末。
各地で行われた鉄道関係のイベント、主催者はさぞ、ご苦労なさったことと思います。
やまびこも、しなの鉄道の急行「信州」、JE長野支社の特急「あさま」への参戦を計画してはいたのですが、荒天に恐れをなして自重しておりました。
土曜日夜、信越本線では土砂崩れに189系電車が乗り上げるなど被害もあったそうです。
関係者のご苦労に改めて敬意を表します。
というわけで、土曜日は自宅待機しておったのですが、日曜日朝、神奈川県中央部は回復が遅く、8時過ぎようやく晴れ間が見えてきました。北の方は回復が遅く昼まで雨のようでしたので、桜も散った近場で新緑の中を走る小田急線を取材してきました。
今回向かったのは渋沢-新松田間の中央部。
渋沢寄りの丹沢バック、新松田寄りの川音川橋梁や俯瞰には何回かトライしていたのですが、中央部の線路沿いにも車内から眺めた感じでは、撮影できそうな場所が何か所もありそうでした。
新松田から富士急湘南バスで向かったのが“神山滝”というバス停。
このあたり、小田急線に沿った道路からの撮影になるのですが、柵やロープでがっちりガードされていてなかなかいい構図が取れません。
VSE「はこね」が来ました
この場所だと後ろに工場の大きな建物がすっぽり入ってしまって、全然ダメですね。
少し時間があったので、滝経由頭高山(ずっこうさん)と看板の出ていた山道に入ってみます。
手前に渓流が流れ込んでいるのですが、滝のある渓谷の入り口部は手前のラブホでふさがれており、18歳未満立入禁止なんて言う立札がたっています。その先にある登山道はいきなり尾根に取り付いて登ってゆきます。上り始めてわずか、尾根にでると新松田寄りの鉄橋がよく見えましたが、小田急線は電柱と電線に阻まれてだめです。さらに上ると渋沢寄りのカーブを見下ろせる場所に出ました。
ここでまず1枚
6両編成の通称「ニセ急行」
相模大野-小田原間で4駅しか通過駅がないのに急行を名乗るとは
こちらはなかなか良い感じ。
さらに上ること5分ほど、滝に入りると思われる道を右に分けてさらに上ってゆくと渋沢側が開け、バックの丹沢連山まで見渡せる場所に出ました。
手前の枝が邪魔ですが、何とか邪魔にならない程度にかわして
EXE「さがみ」
短い編成なら縦撮りにして川面も入れられそうです。
LSEの「はこね」後追いですが
10両編成の「はこね」
さらに上に行くと頭高山に登れるようでしたが、この登山道はこのあたりで終了とし、線路に沿って先に進みます。
次のポイントは川音川にかかる県道の橋のたもとから川に沿って入ってゆく林道です。
(随所でがけが崩れておりあくまでも自己責任で)
対岸を走る小田急線と川の間に砂利置場があ設置されているので、先に進んで鉄橋までいかないと面白くありません。
何か所か、土砂崩れで林道がなくなりかけているところがあり、このルートは山歩きの心得がないと少々厳しいようです。少しずつ高さが高くなって、鉄橋が見えるポイントまで来ると見下ろすぐらいの高低差がついていました。
やってきた下りVSEをパチリ。
四十八瀬川にかかる鉄橋をゆくVSE
少しポイントを変えて今度は上りを
昨夜の雨で濁る川を渡るVSE
このあたりからは草は生えていますが、しっかりした道路になって安心です。
鉄橋のすぐ渋沢側には短いトンネルがあります。(よく雑誌などで写真が発表されている場所です。)
林道はこのトンネルの上の尾根に入り込んでトンネルの直上で90°向きを変えています。
残念ながらトンネル前後の視界が開けているような場所はありませんでした。
しばらく進むと先ほどのトンネルに向かってカーブする小田急線を見渡せる場所に出ました。
右側の斜面によじ登ると何とかカーブの手前側までとれそうです。
ここも急斜面で、切通しの斜面に生える灌木にしがみつくような感じでよじ登り、そのままの姿勢でカメラを構えるしかありませんでした。
なかなか雄大な風景です
ロマンスカーは1時間に2,3本は来るので我慢できるかな。
10両編成のメトロはこね
LSEが秦野のほうからやってきました。
丹沢のふもとを巡って下ってゆくLSE
キタ~!かぶった~!
今度はMSEの「あさぎり」
下り方の先頭車がかっこいい
眼下にはいつも小田急線に乗るたびに気になっていた一軒の家と小さな畑が見えています。
最終目標はあそこなのですが、さあたどり着けるのか。
ここから林道は山側に入ってしまい小田急線は見えなくなってしまました。
まっすぐ下に入りる山道は存在しないようです。
20分ほど歩くと舗装された道路に突き当たります。
ちょうど渋沢の州宅地のはずれに当たる場所です。
予想通り、ここから西に向かって谷筋を降りてゆく砂利道がありました。
おそらく、先ほどの家屋に通じる道路と思われますので、これを降りてゆくこと10分。
小田急線が走っているのが見えてきました。
小さな踏切の向こうに農家が一軒。
踏切の手前までは軽トラックぐらいは入れるようですが、別世界のような空間です。
すぐ後ろは川音川で、道路は行き止まり、正確には山道は右手の山に登って行けるようです。
このあたりは近世まで大山街道から足柄峠を越えて沼津に至る矢倉沢往還という古道がとおっていた場所で”矢倉沢往還を復活させる会”の看板が何カ所か立っていました。
踏切に接近するEXE
農家の方が出ていらっしゃたので挨拶して周辺で撮らせていただきます。
菜の花をかすめてゆくLSE
トンネルを出てきた急行電車
農家の裏には四十八瀬川の小さな堤防があります。そちらからは、桃の花越しに眺められました。
箱庭のような菜の花畑を横目に走る
激しい川の流れを見ながら走る
八重の桜が残っていました
これは楽しい楽園のような場所ですね。
夏になったら水際からの撮影にも挑戦してみたくなりました。
桜の季節が終わり、早くも新緑が眩しくなってきましたね。
淡い緑には、オレンジのLSEや白のVSEがよく映えます。
それにしても、この川の濁り具合は、
前日の嵐を物語っているような濁り方ですね。。。
by あおたけ (2013-04-10 09:04)
あおたけさん
小田急線でもこんなに豊かな緑の中を走る区間が残されていたと改めて目を開かせられる思いでした。
近場ですが久しぶりに気持ちの良い撮影行になりました。
by やまびこ3 (2013-04-10 20:25)