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オーストリア旅行記(その3 ハイキング&シューティング:展望台めぐり) [やまびこ(旅日記)]

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オーストリア旅行記(その3 ハイキング&シューティング)
世界遺産のセメリンク鉄道撮影記



6月1日(その2)Bahnwonderweg


さあ、セメリンク鉄道撮影行を始めましょう。
世界遺産をめぐるBahnwonderwegというハイキングコースが整備されていて、線路に沿って緩やかに下ってゆけるようになっています。道標もよく整備されていてわかりやすいとのこと。

さっそくセメリンク駅を出発。
数分すすんだところでさっそく頃合いのS字カーブがあらわれました。
時刻表によると数分後にrailjetが上ってくるはず。

トップの写真が運転台付客車を先頭に推進運転で上ってきたrailjet

先頭車は1116型機関車と同じ意匠の形状になっておりスピード感も十分。
この先頭車はセミコンパートメントのビジネスクラスと一部1stクラスになっています。

続いて、1144型機関車+タウルスの重連運転の貨物列車が追いかけてきます。


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1144型はタウルス登場前のオーストリア国鉄の主力機関車でした。
大目玉の初期型がかっこいいのですが、南方面の路線には入っていないようです。


今度は反対側、セメリンク駅から下ってくるrailjet。

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実に優美な姿ですなあ



この先線路はトンネルに入り、歩道はしばらく離れていきます。
20分ほどの行程で、再び線路に追いついたところが、次のWolfsbergkogel 駅となります。

この駅、急カーブのS字カーブ上にあり、それだけでワクワクします。

そこへ下ってきたrailjet。

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さして長くない編成がくねらせて下ってきます



大型電気機関車がけん引してゆく客車列車は大迫力です。

Graz方面の特急(railjet , EC or OIC)が1時間に1本、Klagenfurt方面の特急が1時間に1本、各駅停車が2時間に1本は時刻表でわかるのですが、貨物は全く分かりません。何本か観察するうち、特急の5分後ぐらいに貨物が続行で来る場合が多いことがわかってきました。貨物が2本続行で来ることも多いようです。
ふもとのGlognitz、Murzzuschlagで特急列車を待避して後を追ってくるパターンなのでしょうね。


この先、線路はトンネルに、歩道は東側にそれて、小山に登ってゆきます。
再び20分ほど森の中を歩き、登り切った先に展望台になっている櫓があります。ここが第1の展望台Doppelreiterkogel櫓ということになります。森の中に3階建ての木造の櫓が作られています。
息せき切って上りますと、
「うわ~っ!」
素晴らしいながめですよ。
8畳間ほどの展望台から対岸の線路が眺められます。


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貨物列車が下ってきました
(画像クリックで拡大)



前2台、後ろ2台の4両運転ですよ。


周辺の樹木がかなり伸びてきていて、見通しにくい方向があるとはいえ、ほぼ180°にわたって、断崖を走る鉄道路線を見下ろすことができます。

ウィーン方向からレールジェットがやってきました。

ライヒナウ方面から上ってきた列車は、Weinzetterwandという岩山をぶち抜いてBreitenstein駅に向かいますが、トンネルの後半部分がアーチ型の開口部になっていて、通過してゆく列車を見ることができます。

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アーチの中をゆくレールジェット


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トンネルを抜けると短い明り区間



もう1本トンネルを抜けるとBreitensteinの集落に入ります。


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Breitenstein駅通過中



黄色の建物が(旧)駅舎でした。

駅を出ると今度はPellereswandという岩盤に取り付きます。

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トンネルと石橋で岩盤を穿つ


この先、有名なカルテ・リンネ橋につながっていますが、樹木が伸びてほとんど見えません。

気をよくして、300mmの望遠に付け替えます。(APS-Cなので450mm相当)
レンズを付け替えるのも惜しいほどの頻度で列車が来るので大変です。


機関車重連の貨物が上ってきました。


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自動車輸送列車か?




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1144型の重連です




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あれ!車運車は1両だけでした



Pellereswandを望遠で眺めると大迫力です!

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(画像クリックで拡大)



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今度は機関車1両のタンカーが下ってきます
(画像クリックで拡大)



十分堪能したと思っているところに観光客の団体が到着したようで。
続々と人が上ってきます。それでは降りようかと思ったところ、統率のとれていない団体で、どんどんどんどん上ってきてしまうので、展望台がいっぱいになってしまいます。

早くも20人も上ったでしょうか?誰も止めないものだから屋上で雪隠詰めになってしまいそう。
強引に階段をこじ開けて降りて次のポイントに向かいます。


今度は森の中を抜けて、次の展望台に移動します。
10分ほどで、Zwanzig-Schilling-Blickと呼ぶ展望台に到着。

ここからは、有名なカルテ・リンネ(Kalte Rinne)橋を見下ろすことができます。
この風景が、オーストリアの20シリング紙幣のデザインに使われたということで、20-Schilling Blickと呼ばれています。

レールジェットが上ってきました。
機関車の後ろに3両ほど一般形の客車をつないでいます。

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回送車両ではないかと思いますが、こんな使い方もできるのですね。


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カルテ・リンネ橋に差し掛かったrailjet
(画像クリックで拡大)


カラフルなコンテナ貨物列車が上ってきました。

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(画像クリックで拡大)


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トンネルを貫いてカルテ・リンネ橋に差し掛かっています
(画像クリックで拡大)




ここでまた先ほどの団体が追い付いてきてしまって、ごちゃごちゃ状態に。
先を急ぐことにします。

この後ははるかに見えるカルテ・リンネ橋に向かいましょう。

(続きます)
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コメント 6

あおたけ

いや~、これは壮観な眺めですね~!
新緑の丘を背景に石造りのアーチ橋をゆく
欧州の客車列車や貨物は
まさに鉄道模型のような情景ですね!
しかもまた、欧州の列車は編成が長いので、
絵になるんですよね~(^^)。

by あおたけ (2013-06-15 18:10) 

やまびこ3

あおたけさん
こんな風景が初心者でもお手軽に堪能できるのがありがたいです。
長い編成の貨物列車が頻繁に走っているのも頼もしいです。
晴れていればもっと楽しめたんですが、こればっかりはしかたないですね。
by やまびこ3 (2013-06-16 06:53) 

Cedar

いや~素晴らしい景色ですね!
日本だと絶対看板やら、下品な色合いの建物が写りこんじゃうのですが、景観を守る法律でもあるのでしょうか?
by Cedar (2013-06-16 21:19) 

やまびこ3

Cedarさん
高速道路や需要な道路が反対側の山を通っているのも幸いしていると思いますが、当然住民のコンセンサスもあるものと思います。
ウィーン市内なども規制があると思います。東アジアではなかなかコンセンサスが得られないのですかね。

by やまびこ3 (2013-06-17 07:18) 

サットン

凄いお立ち台!日本とはスケールが違いますなあ。
オーストリアはスイスと並んでヨーロッパでは珍しい優等列車に電車を導入した国でしたが、今は機関車牽引に宗旨替えしたんでしょうか。今は逆にヨーロッパでも動力分散式が幅を利かせているのも面白いもんですね。
by サットン (2013-06-19 21:01) 

やまびこ3

サットンさん
確かにお立ち台中のお立ち台ですね。(笑)
オーストリアは機関車牽引に戻りつつあるようにも見えますが、国土もさして広くなく、輸送量もドイツやフランス、イタリアほど多くないので230km運転で手を打ったということではないでしょうか。速度よりコストを重視したと思います。
機関車牽引でも当然ながら日本のようなガチャガチャガッチャンはありません。
by やまびこ3 (2013-06-19 23:00) 

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