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山彦的台湾鉄路漫遊記(その2)  [やまびこ(旅日記)]

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山彦的台湾鉄路漫遊記(その2) 
2013.12.23 台湾中部・集集線探訪


2日目

台湾中部のローカル線集集線乗車をを目指します。

ラッシュも終わった台中駅。
集集線は台中から普通列車で1時間ほど下った二水という駅から分岐しているローカル線です。
実は集集線には3年前に乗車したいと思いつつ、改修工事で長期運休中で、バスで日月潭に向かったという記録がありました。

さて、台中駅。本当は今日からTR-Passという台鉄乗り放題のフリー切符を買おうかとも思ったのですが、台湾を一周しても元が取れるかどうかという値段ですので、今回は切符をばら買いすることにしました。
集集線は二水-車埕間を運行していますが、多くの列車は西部縦貫線(幹線)の台中や彰化から出ています。
まずは台中-車埕間の片道切符を窓口で購入。(116元)

台中駅、駅舎本屋も素敵ですが、ホームや屋根の意匠も凝っています。


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ホームの柱に施された装飾


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ホーム上屋を支える鉄材のシンメトリーも美しい


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駅舎の裏側から・・・
細かい装飾が配置されています。

戦前の建築物は余裕が感じられます。

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そんなホームに台北行きの莒光号が入線



この時間の集集線は、台中駅始発となっています。

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2両編成のローカル気動車が台中駅ホームに待機


台中駅付近は連続立体交差化工事の真っ最中で、気動車の後ろにもコンクリート柱が立ち上がっているのがわかります。高架が完成すると駅舎は残されるととはいえ、美しいホーム達は撤去されてしまうんでしょうね。
在来線にも手を抜くことなく、あちこちで高架化工事が進行中でした。


台中(817)-[2707区間快車]-(1006)車埕

二水までは幹線の西部縦貫線を進んでゆきます。
2両編成の気動車ですが、幹線区間の快速電車の役割も兼ねているわけですが、このあたりのローカル電車は3両が基本ですので、混雑することもありません。
台湾高鐵(新幹線)と接続する新烏日駅でどっとお客さんが乗ってきました。さらに彰化で乗客が入れ替わり、鉄道ブーム、ローカル線ブームの台湾のことゆえ、ローカル線めぐりらしきグループ客・女性客も目につきます。
途中、永靖-田中間で、右側線路に入ったと思ったら、左側を急行列車莒光号が轟音を上げて追い越していきました。台湾は単線並列なのでこんな芸当もできるわけです。
JR東もようやく、CBTCを導入し単線並列も可能にできそうなシステム設計を始めると発表しましたが、実際に平常時にこれを行うのかどうか。
(設計を契約した先が、B787のバッテリーの最終組み立てを行ったタレス社といううのも多少不安ですが)

二水で本線と別れて、ローカル線に入ってゆきますが、重整備を受けたばかりで乗り心地は上場。


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二水、源泉、濁水、龍泉と水に関する駅名が続いています


ここ、濁水で上下列車の交換が行われます。

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中心地の集集駅
99年の台湾中部地震で完全に倒壊したものを元の図面から再建したもののようです。



集集を過ぎるとローカル色がぐ~んと増してきます。

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ヤシ林の中を進んで・・・


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トンネルを抜けて・・・


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終点、車埕に到着しました


巨大なダムが目の前にそびえる行き止まりの場所でした。
台中からの気軽な行楽地にもなっているようで、レストハウスがいくつもならんでいます。
列車はすぐ折り返してしまいます。

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下ってゆくキハ2両編成


DR1000型気動車ですが、台湾のローカル運用の気動車は台湾各地のラッピングが施されていて、はではでですなあ。集集線は木材輸送を使命として建設されたものですが、周囲には機関車や古い貨車が何両化展示されていました。

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展示されている中型DLと貨車群


さて1時間ほど時間があるので、1つ手前の水里まで歩いてできれば途中で、列車を撮影できればラッキーと思っていましたので水里まで2.3Km(線路の長さ)を歩いてみることにします。南側に回り込んで渓谷沿いに進んでゆきますと15分ほどで、線路際に出ていい感じのカーブにたどり着きましたが、車埕駅での10分の折り返しを考えるとちょっと間に合いそうもありません。
もっと水里よりのポイントで撮るべきですね。そこでさらに進むと15分ほどで町の中に出てしまいました。
ありゃりゃ、水里についてしまいましたよ。

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格調高い水里駅


もはや時間切れ、水里駅のホームで駅撮りするしかありません。

やってきた気動車は、じぇじぇじぇ! 超満員!
ローカル線ブームもここまで来たか!日本でも姨捨でお目にかかりましたが、バスツアーの一部ローカル線乗車があるようです。
水里駅を出てゆくところを1枚。

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中国風の監視塔を背景に車埕に向かう




戻って来る列車にも乗っていたら大変だと思いましたが、今度はそこそこの乗りでよかった。



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集集線のローカル気動車


二水(1141)-[区間快2712]-(1304)彰化  (87元)

先ほど来た道を戻って二水で縦貫線に合流。快適に走ります。
ここで、試運転をしている普悠瑪号(プユマ)TEM2000系と立て続けに3本すれ違いました。
東海岸の花東線の電化開業に備えて、続々と増備されている日本車両製の車体傾斜式電車で、豊川の工場から名古屋港まで甲種回送されて船積みされているのは日本の趣味界でもおなじみです。すでに一部は北回り線で樹林-花蓮間に運転開始されていますが、試運転はこちらで行われているようですね。

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3本目試運転を彰化機務段構内でキャッチ


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300系自強号電車が休んでいました
これはイタリア製の電車です


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堂々とした彰化駅に到着



鉄道ばかり乗っているわけにはいかないので、午後は、観光で鹿港(ルーカン)を見物することにしています。鹿港は古い港町で、現在は港も砂に埋まってしまったのか、静かな観光地になっています。鹿港と聞けばテレサ・テンのPVに出てきたような気がして彼女のイメージがわいてきます。

彰化駅前のバスターミナルから、大型バスに揺られること40分ほど。
鹿港火車站というバス停で下車。鉄道の駅があるわけではなく、かってあったサトウキビ輸送のための貨物線の駅があった場所のようです。

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小さなディーゼル機関車がおいてありました



小さな町ですから、歩いて回れます。ウロウロウロ~。

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市場の片隅にあったカラスミやさん
飴色のカラスミがうまそうで買ってしまいました。


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九曲港と呼ばれる曲がりくねった路地


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古刹 龍山寺


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韓国と同じように台湾でも結婚式の写真を遺跡や古寺で撮影する人が多いようで、ここにもウェディングドレスを着たカップルが来ていました。

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何気ない古い町並みの古民家が旅情を誘います


今度は町の北の端の方に移動。

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鹿港の天后宮


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台中に戻るバスはマイクロバスでの運行でした。

1時間10分ほどで台中に到着。ホテルに預けていた荷物を回収し、新烏日経由高鐵で高雄に向かいます。


高鐵台中(1822)-[227]-(1906)左営

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高鐵800T型電車
この電車はノンストップで高雄の代表駅左営までわずか45分


台湾高鐵はヨーロッパ規格の線路で複線間隔も広いせいか極めてスムーズに走ってくれます。

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にぎわう左営駅に到着


開業して間がない2007年に高雄まで来ていますが、その時の左営駅は広いコンコースを持て余しているように見えましたが、今はショップも増え、人の往来も激しく大いに発展しているようですね。

地下のMTR駅から台鉄の高雄駅に移動。近くのホテルにチェックインします。

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高雄駅横に保存されている寺院づくりの旧駅舎


台湾ではこのような古い建築を務めて保存しています。それと比べて、同じような長野駅を簡単に壊してしまった日本のセンスのなさよ。

今日の夕食はファストフードになってしまいました。


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排骨飯


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パートナーの食べた牛肉うどん


(続きます)







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コメント 10

ma2ma2

牛肉麺ですね!
僕も食べましたが、結句美味しかったですね(^^)
by ma2ma2 (2013-12-28 22:31) 

TakiHaru

こんばんは。はじめまして。
先日は nice 押し逃げしてしまって申し訳ありません。
台湾というと台湾新幹線が近年の話題だったですが、集集線の雰囲気いいですね。ヤシの間を走るのは東南アジアの鉄道のような雰囲気で素敵ですね。
台湾はまだ行ったことありませんが、いつか行って鉄道乗車してみたいです。そのときは参考にさせていただきます。

by TakiHaru (2013-12-28 22:40) 

Cedar

鉄とともに、食写真も楽しませていただきありがとうございます。ファストフードでも結構美味いものが多い台湾ですから。
牛肉麺、ルーロ飯など、屋台のご飯も懐かしいなあ。
by Cedar (2013-12-29 06:49) 

やまびこ3

ma2ma2さん
牛肉麺、素朴な料理ですが、意外なほどおいしいことがわかりました。
脂っこいものばかりで疲れたときにはいいですね。
by やまびこ3 (2013-12-29 23:11) 

やまびこ3

TakiHaruさん
コメントありがとうございます。
集集線の終点近くの風情は、ヤシの林の中を行く感じでなかなか楽しいです。北部の平渓線とは違った趣がありました。
機会があればぜひどうぞ。
by やまびこ3 (2013-12-29 23:14) 

やまびこ3

Cedarさん
円安とはいえ、まだまだ物価の安い台湾での食事は安くてうまいので助かります。このところ屋台は遠慮していたのですが、また行ってみようかと思いました。
by やまびこ3 (2013-12-29 23:16) 

あおたけ

台湾らしい、亜熱帯をゆくローカル線の旅、
いいですね~。
鉄道以外にも、お寺巡りや台湾グルメなど、
旅を満喫されていますね!
by あおたけ (2013-12-31 12:54) 

サットン

彼の地でもローカル線ブームなんですね。
亜熱帯の風景のせいか日本製の車両もちょっと違って見えるから不思議です。
水里駅の佇まいはどこかの小国の大統領宮殿といっても通用しそうですね。
by サットン (2013-12-31 16:54) 

やまびこ3

あおたけさん
台湾にいったらうまいものを食べたくなります。
中華料理がどうしても主体になるので、少人数だと食べ過ぎないように気をつけなくてはいけません。
by やまびこ3 (2013-12-31 21:30) 

やまびこ3

サットンさん
台湾ではローカル線でも立派な駅が残されています。水里駅の広いホールは静かで落ちついた空間でした。
by やまびこ3 (2013-12-31 21:32) 

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