SSブログ

夏のイベント・九州ツアー(その4) [やまびこ(旅日記)]

DSC01732.jpg
夏のイベント・九州ツアー(その4)
2014.8.15 わ~い!SLだ!


イベントも終わったので、最終日はSL人吉に乗り鉄して人吉まで行ってしまおうと、無謀な計画をたてました。実は航空券をとるときに考えなしに福岡往復をとってしまっていたので18:30までに福岡空港に戻らなくてはいけません。

後から時刻表を調べたら、博多-熊本を新幹線、熊本-人吉をSL人吉で単純往復するしかなく、なんともメリハリのない行程となってしまいました。

前に書いたように行きの新幹線は「ビックリつばめ2枚きっぷ」を使用します。

DSC01541.jpg
「ビックリつばめ2枚きっぷ」


博多(810)-[つばめ313号]-(857)熊本
熊本(944)-[SL人吉]-(1213)人吉

DSC01536.jpg DSC01538.jpg
新800系の「つばめ」、金ぴかです


DSC01542.jpg
熊本駅前広場には市電のステーションもあります



熊本までは各駅停車の「つばめ」でもあっという間。
熊本駅で小休止。在来線も高架化工事が始まっており、複雑な通路をくぐって「SL人吉」の発車する5番線へ。
すでに据え付けられたハチロクには、家族連れが群がっています。3号車の指定された席はあ2人掛けのボックスでした。

DSC01554.jpg
出発準備の整ったハチロク


古い話ですが、「SLあそボーイ」時代に一度乗ったことがありますが、「人吉」は初めて。
ウェスタン調の「ボーイ」より、落ち着いた大正モダン風の「人吉」はずっと好感が持てます。
熊本駅を定時出発。多分ハチロクの最高速度は75キロ程度に抑えていると思われます。
熊本平野の水田の中をゆったり進んでゆきます。

DSC01561.jpg
全部の展望室より機関車


DSC01570.jpg
記念乗車証いただきました!


新八代で新幹線接続の乗客を迎えてほぼ満席に。
次の八代で早くも小休止。


DSC01585.jpg
八代駅停車中


古いホームの上屋に蒸気機関車の姿がよく似合います。

小休止の時間を狙って乗客が次々にやって来て記念写真を撮ってゆきますが、やまびこには各停車駅で丹念に下回りを調べているエンジニアの姿が気になりました。赤外線温度計で車軸などの重要部の温度をモニターしています。ボイラーの熱がホームにいても感じられるのに車体の下に潜り込んでの作業は大変です。


DSC01577.jpg
足回りの点検中
おつかれさまです


八代を出ると旧鹿児島本線(さつまオレンジ鉄道)からいったん右に分かれて、今度は左にカーブして旧鹿児島本線の下をくぐって、球磨川に沿って進んでゆきます。

この区間ももともとは鹿児島本線だったのですが、昭和2年に海岸沿いの鹿児島本線が開通して、肥薩線になったという歴史の古い線路です。SL時代の最末期までC57型という急行旅客用の機関車が、普通列車や貨物列車を引いていたことから分かるように人吉までの区間はさしたる急こう配や長いトンネルはなく、SLの保存運転には都合の良い区間なのでしょう。

球磨川の流れとともに見どころも点在しており、まずは明治39年に開通した時から使われている球磨川第一橋梁。米国のアメリカン・ブリッジ社製のトラスが現役で使われています。
最後尾の展望車に行って鉄橋通過の模様を撮影。ここからは進行方向左側に球磨川のゆったりした流れを見下ろしながらゆきます。

DSC01604.jpg DSC01609.jpg
球磨川第一橋梁通過中です!


DSC01614.jpg
球磨川を見ながら地ビールを



白石駅でも小休止。
この駅は対向式のホームのある駅で、古い駅舎が顕在。
構内踏切も開放してくれるので、SLの編成写真を撮ることもできます。

DSC01621.jpg
白石駅で2回目の小休止


DSC01619.jpg
「調子はどう?」「ばっちりです」


DSC01626.jpg
白石駅舎は懐かしい木造


DSC01622.jpg
出発準備が整いました!




一勝地、ここは昔から縁起物きっぷとして有名な駅で、簡易委託になった現在は趣向をこらした変形切符を販売しています。地産品の販売もホームで行われていましたが、隣に郵便局を発見して旅行貯金に駆け込みました。

DSC01631.jpg
こちらも懐かしい一勝地駅



DSC01634.jpg
黒煙を上げて準備中



もう一度球磨川を渡って終点の人吉に到着。駅弁の立ち売りまで登場して大正時代の人吉駅に引きずり込まれたような気分。ハチロクを転向して付け替えるというイベントもあるのですが、同行者もいるので、これはパス。駅弁は帰りに買うことにして街中へ。

DSC01646.jpg
人吉駅到着


DSC01643.jpg
駅弁の立売も登場


2時間半ほどしか時間がないので、観光には短く、温泉にでも入ろうと思います。

共同浴場もあるのですが、目星を付けてきた「あゆの里」という旅館に行ってみます。駅から10分ほど、球磨川に沿った旅館で、5階にある男性大浴場は半露天で展望もよく風の吹きぬける結構なお風呂でした。


DSC_0013.jpg
「あゆの里」5Fの大浴場


DSC_0014.jpg DSC_0016.jpg
広々とした眺めの良い温泉でした



少しばかり時間があったので、鎌田醸造所という味噌蔵を見学。
発酵させているプールの横まで入ることができたのは珍しく面白い体験でした。

DSC01654.jpg
たくさんの表彰状をもらっているようでした


早めに人吉駅に戻って列車の入線を見物。
八代寄りの車庫から後ろ向きに押し込まれてきます。

DSC01676.jpg
「SL人吉」がバックで入線


DSC01683.jpg
まもなく発車で~す


人吉からは第3セクターのくま川鉄道がでています。昔の国鉄の湯前線ですね。
くま川鉄道では、「田園シンフォニー」という観光列車を走らせています。「田園シンフォニー」は水戸岡さんの手によるリゾート列車で、人吉-湯前温泉間を1往復しますが、この車両は一般列車にも使われているようで、14時24分発の列車としてホームに入線してきました。

DSC01664.jpg
この列車にも乗ってみたい
今回は時間がありません、残念


ここで、駅弁を買おうと思ったのですが、先ほどの駅弁売りの姿が見当たりません。
じぇじぇじぇ、空腹のまま熊本まで行くのは耐え難いので、「汽車弁当」の看板を出していた駅前の弁当屋まで行って、駅弁2種を購入してきました。・・・・
が、出発間際、立ち売りのおじいさんが再登場。早くいってよぉ~。

駅弁、いただきます。

DSC01697.jpg DSC01699.jpg
「栗めし」 人吉駅 やまぐち ¥1,100



DSC01696.jpg DSC01749.jpg
「鮎ずし」 人吉駅 やまぐち ¥1,100


30年ぐらい前といずれもい変わっていません。
美味しくいただきました。

帰りも一勝地、白石と坂本駅で小休止。
最後の坂本駅まで来ると観光客も飽きてしまったのか、機関車の周りもがらがらで全体の撮影ができるほどになりました。

DSC01740.jpg
坂本駅で最後の休憩中


先ほどの球磨川第一橋梁の八代川は鉄橋を俯瞰する名撮影地なのですが、この日も数人のファンの姿が見えました。いつかはあの場所に立ってみたいもんです。(数年前に放送した廣田尚孝のETVで廣田さんとダニエルが来ていましたね。)


熊本駅到着時、定時運行であれば、豊肥本線(阿蘇高原線というべきなのかな)からくる「あそぼーい104号」と同時入線になるとのことで、手をふレール のイベントの用意が行われましたが、向こうが遅れたようで、何事も起らず空振りに終わってしまいました。

福岡からの日帰りでも結構楽しめるこの「SL人吉」
欲を言えば人吉での滞在時間をもう少し長くとれるようであれば、もっと
充実したツアーができたのではないかと思います。


熊本からは「さくら」で博多へ。
そして無事予定のJAL便に乗って戻ってくることができました。


人吉(1438)-[SL人吉]-(1713)熊本

熊本(1723)-[さくら566号]-(1801)博多


<完>

nice!(29)  コメント(10) 
共通テーマ:旅行

nice! 29

コメント 10

johncomeback

去年、肥薩線に乗ろうと人吉に行きました。
八代→人吉は[SL人吉]に乗りたかったのですが、
残念ながら運行していない日でした(ノ△・。)
by johncomeback (2014-08-28 05:40) 

hanamura

地ビールと鮎寿司そそられます。
by hanamura (2014-08-28 06:51) 

あおたけ

九州遠征のラストは、ちょっと足を伸ばして
肥薩線のSL乗車でしたか。
私も58654は豊肥線の「SLあそBoy」以来乗っていませんが、
こちらの「SL人吉」も良さそうですね〜(^^)
煙の匂いを嗅ぎながら眺める、球磨川の眺めは、
素晴らしいものだったことでしょう(^^)
人吉の鮎寿司と栗めし、どちらも美味しくて、
ロングセラーなのも頷けますね(^^)

by あおたけ (2014-08-28 09:26) 

サットン

山口線のC57もトラブルで代走を仰ぐことがあるようですが、大正生まれのハチロクのお守りはたいへんでしょうね。
Eテレの番組、私も見ました。肥薩川線の車窓は山線とは違った趣で楽しめますね。
by サットン (2014-08-28 20:01) 

gardenwalker

こんばんは
九州の鉄道は魅力的ですねー
なんだか、スローな時間が流れている
お写真を拝見してそんな気がしました
by gardenwalker (2014-08-30 21:49) 

やまびこ3

johncomebackさん
それはちょっと残念でしたね。「SL人吉」3両だけなので、アテンダントさんの目が届くというか、実にアットホームな雰囲気でよかったです。
機会があれば一度どうぞ。
by やまびこ3 (2014-08-30 23:09) 

やまびこ3

hamamuraさん
ビールのときに駅弁があればもっと良かったですね。
熊本で買って乗ればよかったか。
by やまびこ3 (2014-08-30 23:16) 

やまびこ3

あおたけさん
昔、矢岳の保存館に58654が保存されていた時にも一度寄ったことがありましたが、大正時代製造ののハチロクが復活し、さらに大修理を経て走り続けているなんて信じられません。
無理をせず末永く走ってほしいものです。
「栗めし」と「鮎ずし」、初めて南九州に行った時にも食べた記憶があり変わらぬ味に感激です。
by やまびこ3 (2014-08-30 23:23) 

やまびこ3

サットンさん
往復都合6回、エンジニアが車体の下に潜っていました。
本当に大変ですね。
高崎のC61も不調でD51の代走になることが結構あるのですが、やはり1両しかないSLの運行は大変ですよね。
大井川鉄道は本当によくやっていると思います。
by やまびこ3 (2014-08-30 23:29) 

やまびこ3

gardenwalkerさん
九州の場合高速バスとの競争がいい方向に働いていると思います。
もう少し車内を清潔にしていただけるといいのですが。
今度はスイーツ列車を大村線で走らせるようですが、これは肥薩オレンジのパクリに見えてしまいます。
by やまびこ3 (2014-08-30 23:37) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。