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紀州の海も青いぞう(その3)  [はつかり(鉄系)]

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紀州の海も青いぞう(その3) 
2015.8.10 浦々を巡る鉄路を行く



8月10日


1日非電化区間で撮影します。


まず、朝食前の朝練。

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熊野灘に朝日が昇ります


熊野市の花火大会は全国的にも有名で、8月15日の大会の準備が砂浜の広いスペースで行われています。


宿の目の前の井戸川を渡る列車を撮ってみました。

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324Cは国鉄風塗装のキハ40でした


特急の長い編成はここではつまらなそうだったので、南側のトンネル出口に行ってみました。

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「南紀2号」が名古屋に向かいます


午前中に適当な場所というのがなかなか見つからなかったのですが、東向きに海に向かっている二木島に行くことにしました。

熊野市(821)-[326D]-(837)二木島

このあたりは、鉄道が主要な輸送手段だった最後の時代、かつトンネルなどの建設技術もかなりの発達を遂げていた昭和30年代に建設されたルートですので、急峻な地形を縫って、湾奥の集落ごとに駅を設け駅と駅の間は可能な限り直線のトンネルで結ぶというルート選定となっています。(最後の開通区間は昭和34年の三木里-新鹿間)

波田須、新鹿と美しい海を眺めてはトンネルに入ります。


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波田須の海は今日もあれています


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新鹿の美しい砂浜を過ぎて



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二木島駅につきました


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ホーム片面だけの駅ですが、待合室は立派


二木島に到着、ホームから見上げると頭上に国道311号線の橋梁が見えました。(2枚上の写真の右上に見えています。)
よし、あそこに行ってみよう!


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こんな坂道を登ってゆきます


100mほどの上りで汗を絞られます。尾根筋の歩道をえっちらおっちら上ってゆきます。
石垣で囲まれた小さな畑のが斜面を埋めていますが沢筋は崩れやすいようでコンクリートの擁壁で囲まれています。鉄橋からみると漁港ときれいにカーブした線路が見下ろせるやまびこ好みの構図でございます。
県道まで上ると、予想通りの素晴らしい眺め。


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美しい漁港です



暑さの中ですが、カメラをセットして俯瞰撮影を始めましょう。


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キハ40の普通列車が下ってゆきます


続いて・・・

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キハ85系「南紀4号」
カッコいいですなあ


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アップで見るとますますダンディ


これから先、太陽は南側に回ってしまうので、港の反対側に行ってみましょう。
今度は沢筋に付けられたコンクリートの階段道を下りまして、港の横を通過、湾の反対側から漁港と紀勢本線の見えるポイントまで行ってみます。逢川に架かる鉄橋がいいアクセントになっています。


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港を回り込んで


鉄橋と漁船の浮かぶ漁港を行く特急列車を撮ります。

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「南紀1号」が港を行きます



もう1か所、今度は駅南側の高台から駅を見下ろすポイントに行ってみます。
住宅地の間の細い路地を上って石垣の畑の上に出ることができました。今度はあまり高さがないので電柱が少しうるさいけど仕方がない。

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328Cはまたキハ40 2両編成
JR東海の紀勢線の普通列車は列車番号Cなのです



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「南紀81号」が下ってきました
この時期臨時特急が2往復運転されており効率よく撮影できます


このポイントからも広角で撮ると少しは海と港が入れられます。

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さて、今日最後のポイントは、有名撮影地の新鹿海岸に行くことにしていました。一駅戻ります。


二木島(1227)-[329C]-(1232)新鹿


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新鹿駅は1線スルーの交換駅になっています
特急南紀設定時にかなりの線路強化しているようです


実際、JR西日本の区間より、東海管内のほうが線路が強化されていて、断然乗り心地がいいようですよ。

新鹿駅、1線スルーの交換駅となっています。
駅前からまっすぐ海岸に出ると広い砂浜の新鹿海水浴場で、夏休みですから海水浴に興じる家族連れや若者の姿が見られます。撮影ポイントは駅南側の斜面で棚田の上から見下ろす構図が有名です。

海岸沿いの311号線に出て南に歩いてゆきますと、海の家や民宿のシャワースペースで客引きが出ており、何で重い荷物を背負って、とぼとぼ歩いてゆくのか考えてしまいますね。途中2カ所ほど山側に入ってロケハンしますが、やはり最初の目的地以外にないようです。

黄色く実り始めた棚田のわきを上ってゆきますと、光線の具合も申し分ないようです。この時点では同業者もいない静かな撮影地でした。


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↑ここです!
画像クリックで拡大


さっそくやってきたキハ85を撮影します。

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定番ポイントから「南紀6号」



新鹿で交換した「南紀3号」がすぐにやってきます。少し降りたところから撮影します。

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「南紀3号」を後追いで



しばらく時間が空きましたので、海水浴場の方の食堂兼民宿のような店まで出かけて遅めのランチタイム。とにかく冷房の入っている店がありがたい。

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またまたカレーライスのランチです



戻ってみると、いつの間にか10人近くの同業者が集まって来ていました。夕方の撮影地なのですね。

まずは南側のトンネルの出口付近から1枚

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キハ25 2両編成の普通列車



定位置に戻って1枚

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「南紀82号」
ますます光線の具合がよくなってきましたヨ


少しずつ場所を変えて撮影できます。

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「南紀84号」


西日の中での大本命「南紀5」号の時間が近づいてきました。
なんとこの期に及んでどこからか雲が湧き出してきて、怪しげな影を作り始めます。青い海と列車がきれいにそろってこその撮影地なのですが。


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かげっちまった~!
キハ25の普通列車は影の中を来ました。ドンヨリ o( _ _ )o ショボーン



晴れたり曇ったり、やきもきします。
まんだ~らの恐怖が・・・

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晴れてくれました!「南紀5号」通過


この編成の先頭車キハ85には巨大な排障器がついています。これがディアキャッチャー(Deer Catcher)ですね。なるほど。

サブカメラでは海を広く入れてみました。

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夏の新鹿海岸、いい色ですねえ



最後に、キハ40の普通列車が来るので、練ってみます。が、残念日が陰ってしまいました。

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331Cはキハ402両編成



やった~。日は当たらなくなりましたが、国鉄風塗装2両の編成でした~。


サブカメラでも

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名残惜しいですが



急ぎ駅に戻り、名古屋まで青春18きっぷで向かいます。名古屋からは、小田原停車「ひかり」号の予定。

今度はキハ25の2両編成。

賀田、三木里、九鬼、大曽根浦と美しい浦をつなぐ浦本線です。入り江ごとに少しずつ表情を変える海を眺めていると飽きることはありません。
途中駅で乗ってきた高校生と思しきグループ。夏休み中で、8月1日から投入されたキハ25に乗るのが初めてのようで。
「すごい!電車みたいだ」
などとははしゃいでいましたが、1人がトイレに行ってみて興奮して戻ってきました。
新幹線みたいとでもいうのかと思ったら
「高速のパーキングのトイレみたいだ!」
と予想を外してくれます。

紀伊長島を過ぎると志摩半島を横断する険しい山越えに入ります。荷坂峠を過ぎて3つ目の駅が伊勢柏崎で、ようやく長~く続いた紀伊〇〇の駅名ラインから脱出しました。

暗くなった多気駅で、参宮線からくる快速「みえ 号」に乗り換え、駅の掲示板を見ると
「企画きっぷでは伊勢鉄道は利用できません。車内で精算してください。」
との表示。おっと、すっかり失念していました。510円別払いしなくてはいけませんね。

3分ほど遅れてやってきたキハ75の「みえ26号」に乗ると・・・・

「沿線火災のために、ダイヤが乱れています。名古屋に近づくにつれさらに遅れが増す見込みで~す。」

なんですって!そんなこと多気駅では一言も言っていなかったぞ! (`m´#)ムカッ
伊勢鉄道の精算より、こっちの方が大事でしょ。多気でやり過ごした特急にする手もあったのに。



名古屋で20分ほどの接続なので、念のため車掌に聞いてみると
「無理です!」
とのこと。小田原停車の最終「ひかり」なので、何としても間に合いたい。
松阪あたりでも進入待ちが生じ始めているので、やむなく、津から近鉄利用に切り替えます。検索すると津から特急を使うと何とか間に合いそう。
仕方がないっ!

津で下車して近鉄の窓口に直行!特急・乗車券を購入しました。510円の追加のところが1910円かかってしまいました。
近鉄のアーバンライナープラスに乗ってしまえば、後は順調。快適に帰ってくることができました。


新鹿(1648)-[336C]-(1919)多気
多気(1948)-[みえ26号]-(2013)津
津(2024)-[近鉄特急]-(2110)近鉄名古屋
名古屋(2129)-[ひかり538号]-(2250)小田原

なかなか一筋縄ではいきませんね。


長らくのご愛読、ありがとうございました。


<完>
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johncomeback

18切符の旅でも、列車の遅れで仕方なく特急に
乗らざるを得ない場合が度々ありますね。
JRの都合での遅れなら特急券だけでOKにして
もらいたいものです(-_-)ウーム
by johncomeback (2015-08-18 23:16) 

JR浜松

17年くらい前に紀伊勝浦まで、名古屋から乗車しました。先頭車のグリーン車から眺めた前方の景色が素晴らしくて、今でも脳裏に浮かびます。
by JR浜松 (2015-08-19 07:52) 

フジトモ

 紀勢東線は貨物列車が走らなくなってからは全く出向いていません。
 面白そうな俯瞰場所も探していたのですが・・・

 海の国鉄型もそろそろ終盤ですし、一度くらい足を運ぼうかな?

by フジトモ (2015-08-19 21:29) 

skekhtehuacso

いやーわかりますなぁー。
私も同じようなことが何度もありましたよ。

18切符で普通を乗り継いで帰ってくる予定が、酔っぱらって面倒になって新幹線や特急に乗ってしまったことが何度あったことか。
(全然ちがうだろ!)
by skekhtehuacso (2015-08-19 22:10) 

あおたけ

白浜に続き、南紀の海景色も爽やかでいいですね〜♪
やっぱりこういう景色にはステンレス車よりも、
塗装車の国鉄型が映えると思うので、
いい時期に行かれましたね(^^)
海をバックに行く国鉄風塗装がとってもイイ感じです!
そう言えば、私がこの夏に乗った津軽線も
30分の遅れが出たのですが、
各線への接続は取らないって放送がありました。。。
by あおたけ (2015-08-20 09:35) 

やまびこ3

johncombackさん
特急に乗せてくれるのは理想ですが、その前に情報伝達を上化y区の身になってやってほしいのです。この間の京浜東北の架線切れの時なんてひどかった。
by やまびこ3 (2015-08-21 21:57) 

やまびこ3

JR浜松さん
電化区間ですと架線のほかに無粋なケーブルが窓の高さにぶら下げてる区間が非常に多いのです。(伊豆急もその仲間ですが)それがない非電化区間は大変気に入りました。
by やまびこ3 (2015-08-21 21:59) 

やまびこ3

フジトモさん
この海の景色、貨物のDD51が走っている間になぜ来なかったのかと悔やんでしまいます。まだまだいくらでも俯瞰撮影できそうな場所がありますね。
by やまびこ3 (2015-08-21 22:06) 

やまびこ3

skekhtehuacso さん
紀州にもいい酒がありました。三重の酒ですが、多気の河武醸造さんの鉾杉なんてのが気に入りました。
by やまびこ3 (2015-08-21 22:17) 

やまびこ3

あおたけさん
30年ぶりで南紀に行きましたが、自然が豊かで気分最高です。あおたけさんのお好きな俯瞰撮影地もたくさんあり、列車の旅も撮り鉄も十分楽しめました。
by やまびこ3 (2015-08-21 22:19) 

hanamura

私もキハ40の色が、いいなぁ~っと思います。
海辺の棚田には、どの車両が来ても(?)いいなぁ~。
by hanamura (2015-08-22 11:59) 

やまびこ3

hanamuraさん
国鉄色風のキハ40、国鉄時代のキハ23かキハ45のように見えますね。キハキハ、キハがいっぱい走っていた時代が懐かしいなあ。
by やまびこ3 (2015-08-23 22:23) 

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