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アルプスの峠を訪ねて(その10-2 避暑地フルプメスへ) [やまびこ(旅日記)]

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アルプスの峠を訪ねて
(その10-2 避暑地フルプメスへ)




この日、インスブルック市内でホテルを移ることになっていたので、いったんホテルに戻り、預けていた荷物を受け取って、次のホテルにチェックインしました。

朝、市の交通局でもらってきた路線図を見るとインスブルック近郊の登山鉄道には、Fulpmesへのシュトゥバイタルバーン、イグルスへの路面電車、さらにケーブルカーのノルチケッテバーンがあるようでした。
前2者は路面電車がそのまま走っているらしいのですが、路線の長いフルプメスにまずは行ってみようと思います。
インスブルックの路面電車は、昔の仙台市電のように中心部の環状線から3本の枝線が出ているような構造になっていて、そのうち1本の延長がフルプメスへの登山電車(シュトゥバイタルバーン)になっています。環状線は一部が単線で1周するのはこのフルプメスへの登山系統だけで、枝線から入ってきてぐるりと右回りで1周して戻ってゆくようです。途中シュトゥバイタルまでは市電の系統が走っていて本数がかなり多いのですが、フルプメスへの電車は60分おきに直通運転しています。シュトゥバイタルではイグルスへの電車が接続していますが、系統は分離されています。

駅前で、フルプメス行きの電車(系統名STB)を捕まえます。朝出かけるときからフルプメスまでのフリー乗車を含む1日切符を買ってきていました。

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フルプメス行きのSTB系統


見たところ、普通の路面電車と全く同じに見えます。ワインレッドのしゃれた塗装で、どの車両もピカピカに輝いて見えます。Stubaital bahnhofまでは市内電車区間。OBBとの接続駅であるInnsbruck Westを過ぎてStubaital bahnhofには、結構広い車庫がありました。

シュトゥバイタルからは急勾配を上ってゆきます。もともと登山電車だったわけですが、現代の超低床LRVは何の苦も無く登ってゆきます。ジグザグに曲がりつつみるみる高度を稼いで、インスブルックの市街地を見下ろすところまで登ってきました。
葛西も飛んだバージゼルのジャンプ台がすぐ下に見えます。このあたり、ムターズとよばれるインスブルック郊外の高級住宅地になっているようで、瀟洒な住宅が立ち並んでいます。1か所どこかで下車して走行シーンを撮影しようと思いますが、想定していた以上に住宅が多くちょっと悩ましい、カーブを切りながら高度を稼いていく中でも多少は空間が見られたNattersで思い切って下車。


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Nattersから下ってくるLRV



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はるかなノルトケッテを見て下ってゆきます


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バーゼルのジャンプ台をバックに次の電車が上ってきました


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続行のフルプメス行きに乗車します


再び、電車に乗って山を登ります。このあたりから先は森の中をゆく、本格的な登山鉄道の雰囲気。フルプメスがちかずくと、雪を頂いた高山が見えてきて保養地らしいたたずまいが見えてきました。

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こんな登山鉄道らしい鉄橋をいくつかわたって


牧場の中を縫うように終点のフルプメスに滑り込みます。

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フルプメスにトウチャコ!


立派な駅舎が残るフルプメスですが、まだシーズンオフなのでしょう。ひっそりしています。さて、この電車が30分後に折り返すので、その電車を一駅戻った停留所で捕まえようと思います。

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こんなところを急ぎ足で



少し手前に牧場の中で大きく2回カーブしているポイントがあり、その上が駅(停留所?)のようでしたのでそこまで急ぎ足で戻りましょう。
ちょっと道に迷ってしまいましたが、なんとか牧草地の中の停留所にたどり着きました。
すぐ下には、ヒツジや馬を話している牧舎があったので、いい具合に画面に入れられると思ったのですがしばらくすると牧童がやって来て小屋に入れてしまいました。

仕方がないので、雪山と牧場をバックに坂を上ってくるところを抑えておきます。


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牧場の中を抜けて


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停留所に入ってきました



再びシュトゥバイタルまで下山します。今度はイグルスに上る電車に行ってみようと思って乗り場に向かったのですが、こちらは今出たばかりで、1時間近く待たなければならず今回は残念ながら断念せざるを得ないようです。

市内に戻り、夕方から夜の街を探索がてら、市電の夜景撮影をしてみます。


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アニッヒ通りとブリューガー通りの交差点


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十字にクロスする線路



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3000m級の山々が眼前に迫っています



旧市街のほうに行ってみます。


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今日も黄金の屋根です



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ショッピングセンターのトイレにあった手乾かし機
Dyson製でした


暗くなりました。

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マリアテレジア通りを行くLRV


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ノルトケッテも暗闇に沈んでゆきます


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マリア・テレジアの凱旋門


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金屋根@Night


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ワインレッドの車体が夜目にもきれいに映りました



<続きます>


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あおたけ

インスブルックの赤い電車、
トラムのような電車がそのまま郊外まで足を伸ばすのが、
面白いですね(^^)
同じ電車でも街中を行くシーンと、
雄大な山々を背にしてゆくシーンとでは、
だいぶ印象が変わりますね!
by あおたけ (2016-07-27 09:04) 

hanamura

福井の黄色い電車、(拙ブログでの公開はチョット先です。)
トラムのような電車がそのまま郊外まで足を伸ばすのがぁ・・・
おもしろかったです。爆!爆!爆!あおたけさんゴメンナサイ!
土地も、街並みも、マッタク違うのですが、
鉄道利用が、似ていると思いました。
by hanamura (2016-07-27 18:49) 

Cedar

この鉄道~その昔は典型的欧州形古典電車が蒸気鉄道時代の客車を牽いていく姿で有名でした。近代化されて残ってるとは素晴らしいです。
by Cedar (2016-07-27 22:34) 

やまびこ3

あおたけさん
本科kj的な登山鉄道といってもいいくらいの山なのですが、都市交通に組み入れられて近代化されているのも素晴らしいです。保存車両などもありそうでしたよ。
by やまびこ3 (2016-07-29 23:37) 

やまびこ3

hanamuraさん
日本で、郊外電車が市内に乗り入れているとこトロいうと広島電鉄ですが、富山、福井と続いて活性化してくれるといいです。日本でなかなかLRTが盛んにならないのはなぜなんでしょうか?
by やまびこ3 (2016-07-29 23:39) 

やまびこ3

Cedarさん
私がこの路線を知ったのは多分堀さんの読み物からだと思うのですが、ようやく訪れることができました。保存車両もあるようなんですが、定期的に運転されているのでしょうか。
by やまびこ3 (2016-07-29 23:41) 

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