北陸の路面電車 ちょい伸び、ちょい乗り記(その1) [はつかり(鉄系)]
北陸の路面電車 ちょい伸び、ちょい乗り記(その1)
2016.11.03 福井鉄道・えちぜん鉄道乗り歩記
北陸は福井の路面電車、福井鉄道の路線がほんのわずか数十メートルですが、延長されたのは、3月末のこと、同時に福井鉄道田原町駅とえちぜん鉄道田原町駅の間に直通運転の設備が設置され、両者の超低床車による直通運転「フェニックス田原町ライン」も運行を開始しました。
数十メートルとはいえ、路面電車の新規開通となれば行っておかなくてはいけません。
合わせて、2014年に高岡駅の駅ビルに乗り入れるこちらも約100メートルの路線延長があった万葉線にも乗ってきたいと思います。
というわけで、11月初めの飛び石連休の中日を休暇取得とし、北陸2県に行ってきました。状況を調べてゆくと、福井県が金を出して土佐電鉄から買い入れたドイツ製の路面電車レトラムが秋の運行を始めているらしい。春には故障が頻発し途中で運転を中止に追い込まれてしまったようですが、この10月は比較的順調に走っているようでした。こいつもちょこっと観察してこようと欲張った計画となります。
大休の北陸フリーきっぷが使えましたので、福井には米原経由に比べて大幅に遠回りですが、北陸新幹線の特急券を予約しました。
東京(720)-[かがやき3号]-(951)金沢
金沢(953)-[サンダーバード号]-(1040)福井
「かがやき」のE7系電車、一部の座席を撤去して大型荷物置き場を車室内に設置した車両が登場していました。偶数号車の2列側の1D, 1E席を撤去して2段の荷物棚としています。近年の外国人観客の利用や、サイクリストの輪行持ち込みの増加で、車両後ろ側端部の背面スペースは奪い合いの状況になっていましたので、これはぜひ東北にも広げてもらいたい。
E2系には荷物置き場がそれなりに設置されていましたが、E5系、E6系では申し訳程度しかないし、E2系ではデッキ部分で普段目の届かないところにあるのも不安でしたが、これなら十分利用できます。
これはいいですよ
紅葉真っ盛りの軽井沢を過ぎて、長野を出ると眠くなってきてしまい、今回もまた妙高山の姿を拝むことはかないませんでした。気が付くと糸魚川を過ぎて日本海がわずかのに臨まれます。金沢ではドア前に待機して2分の乗り換えにチャレンジ。これを逃すと福井への列車は1時間後になってしまうという、以前に比べたら閑散ダイヤになってしまったように感じます。
福井駅に到着、雑然とした福井駅前でしたが、南側には再開発ビルのハピリンが建設され、駅の真正面には円形のバスバースが設置されました。駅前に入る細い道路に単線で乗り入れていた福井鉄道は、そのまま数十メートル延長され左にカーブして、バスバーズの奥に3面2線のターミナルが新しくできました。
検討段階では駅前の大通り(路面電車の入る線路の北側の大道)をぐるっと回るループ線のような線形も検討されたのですが、それは実現せず、単線行き止まりでの延長となりましたが、そのまま延長できる線形ではあります。できれば、ハピリンの前の大屋根付きのイベント広場に乗り入れてほしかったような気もします。
さて、レトラムの時刻表では10:40に武生から福井駅に到着することになっていますが、まだその姿が見えません。しばらく様子を見ていましたが、現れず、次の定時の電車が来てしまいました。
雨上がりの駅前に入ってきた連接電車
このレトラム、ドイツのシュツットガルトで走っていたものを、高知県の土佐電鉄が購入して長らく走らせていたのですが、当時から調子が悪く、この春福井県が購入したものの整備ののちのどうやら本調子には戻らず、春の運転シーズンは途中で中止。秋の運転シーズンが始まって10月に入ってからは順調に走っていると聞いていたのですが・・・
ターミナルに入らっしゃった制服の福鉄氏に聞いてみると
「今日は、故障して運休です!」 って
「が~ん!」
半分、やっぱりな と思いましたが、こればっかりは仕方ない。
「これで、またやってくる理由ができた。」と考え立ち直りは早い。
後刻、各電停に貼りだされた告知です
ちょうどと待っていた武生行に乗って市役所前に移動しましょう。
市役所前でスイッチバックするのですが、スイッチバック店の北行ホームで下車しようとしたら、南行の武生行ホームでの客扱いになりますって、ずいぶん手間のかかるまどろっこしい運行です。
時刻表によると福井駅発から市役所前発まで8分もかかるのです。
この周辺で電車撮影を始めますが、この界隈、武生ー田原町間を福井駅寄り道で運行する各駅停車が30分ごとに加えて、田原町から先、えちぜん鉄道に乗り入れ鷲塚針原まで行く、福井駅経由しない「田原町フェニックスライン」の急行電車が30分おきに運転されているので、かなり撮影頻度は高いのです。
さて、田原町駅に向かってみます。
田原町駅は瀟洒な駅に建て替えられていました
奥がえちぜん鉄道の田原町駅です
次に、田原町フェニックスラインがやってくるのですが、ここから乗ったのでは、福井鉄道とえちぜん鉄道を接続する接続線に乗らないことになってしまうので、一つ手前の仁愛女子高前まで戻って田原町フェニックスラインの電車を捕まえます。
そこ部へやってきたのが↓
2編成しかないL形電車がやってきました
広い通りをごとごとと走り、えちぜん鉄道の踏切の手前で大きく左折して田原町駅の2番線に入ります。運転士が交代しえちぜん鉄道に入ってゆきます。ここまでで、福井鉄道線、乗りつぶし官僚と認定します。鉄道線に入って、1つ目の福大前西福井で対向の電車と交換。ここからは鉄道線らしいスピードで飛ばしてゆきます。
後方の運転席から
各駅には乗り入れ列車用の引く床ホームが各駅に作られています。どこかで下車して走行写真を撮れればと思い、地図を頼りに場所探しをしましたところ、九頭竜川を渡ったところの中角駅で下車しようかと思って構えていましたが、一つ手前の下田塚駅を過ぎたところで、運賃系時期を見ると、いきなり鷲塚針塚までの料金が表示されてしまいました。あれれ??
なんと中角駅は通過の急行運転なんです。
九頭竜川を渡って築堤上にある中塚駅を見ますと、この駅には低床ホームがありませんでした。どうやら、築堤上のこの駅では低床ホームを作るのが大工事になるので省略されてしまったようです。いやはや。
やむなく、乗り入れの終点、鷲塚針原駅まで行って下車。水田の中をかなり走ったちょっとした集落の中の駅です。
鷲塚針原駅に到着
多くの駅が低床ホームが従来のホームに対してシリーズに作られているのですが、折り返し駅のこの鷲塚針原は、交換駅の奥に引き込み線を作ってそこに低床式ホームが作られています。到着と同時に大型の鉄道線車両が福井方面に出てゆきました。
小雨の中、鷲塚針原に到着
左が標準の高床式島式ホーム、右手が低床ホームです
福井鉄道のフクラムと同系統の車両ですが、かわいらしい顔をしています
同じ新潟トランシス製の超低床LRTですが、フクラムの3車体に対して、こちらは小ぶりな2車体連接になっています。
鷲塚針原駅は登録有形文化財になっている重厚な建物です
ここから3Kmほど南の中角駅まで歩きつつ撮影してみようと思います。
針原駅のすぐ南の水田地帯で
えちぜん鉄道の鉄道線車両は愛知環状鉄道から購入したMC6101形とJR東海の119系(国鉄末期に飯田線用に製作された電車)を購入した2連のMC7001形が主力になっていますが、この列車はセミクロスシートのMC7001系電車ですね。
今度は上り列車 MC6101形の単行列車です
さらに南に歩いて行くと広大な水田に出ました。
下り電車は単行列車
1時間に1往復鷲塚針原までのフェニックス田原町ラインのKRTがやってきます。
福井鉄道のフクラムの担当です
上り列車がやってきました。単行電車です。
中角の駅近くまでやってきました。線路は築堤を使って九頭竜川の堤防までかけ登ってゆきます。立派な鉄橋を渡ってゆきます。
九頭竜川橋梁を渡るMC6101形
中角駅の傍らには白山神社の社があります
今度は2連のMC7001 形が築堤を上ってきました
トラス橋と電車はどこで見ても似合いますわ
北陸のしぐれの時期は雲雪不不安定なのです
今度は駅よりに戻って、築堤を狙ってみます。
フェニックスラインの福井方面行きが来ましたが、中角駅には止まりません
そろそろ、福井に戻るべい、と築堤上の中角駅に上ります。
片面ホームの小さな駅で、ここに低床ホームを作るには結構な工事になりそうです。
武蔵野線の三郷風の光景が展開されたりして
天気が回復してきたところで、帰りの電車に乗ります
戻りもフェニックスラインに乗りたいところでしたが、止まらないので仕方ありません。田原町で乗り継いで市役所前に戻ってきました。
市役所前を曲がる連接車両
このあたり、広い道路の歩道に彫像が並べられていてお洒落なポイントになっています。福井銀行本店の前あたりです。
手をつなごう、輪を作ろう
そろそろ、吞みに行きたくなりました。
ホテルにチェックイン後向かったのは・・・
どこかで見たような・・・・
カワハギのお造りで・・・
何を飲んだか覚えていません
ではまた・・・
<続きます>
>どこかで見たような・・・・
>カワハギのお造りで・・・
うわぁ~肝がぁ・・・。これは美味しそう!
(私は尾頭付きなどいただいておりませんがぁ・・・。)
福井いいですよね!続き待ってます。
by hanamura (2016-11-22 06:25)
拙ブログへのコメントありがとうございます。
宮城県では仙台港で1.4mの津波を観測したようですが、
人的被害は無かったようです。でも、養殖棚はどうかなぁ?
拙宅の直接的被害はありませんでしたが、
仙石線が運休して出勤できませんでした。
by johncomeback (2016-11-22 21:33)
えちぜん鉄道の黄色いキーボ、カワイイ電車ですね(^^)
福鉄は個人的に、ドイツのレトラムよりも
200形の方が気になります。
たしかまだ急行色の203編成が残っていたハズですが、
もう運用には付いていないのでしょうか…。
by あおたけ (2016-11-23 16:58)
広島にも路面電車が有り、
そのまま西広島駅から宮島口まで走っています^^
今はどの型が使われてるのかは分かりませんが・・・
by yu-papa (2016-11-24 20:40)
hanamuraさん
こんな大きなカワハギ見たことありませんでした。これで700円ほどと格安でした。福井、酒もうまいし飯もうまい。電車も元気、ほいほい!
by やまびこ3 (2016-11-24 23:13)
johncomebackさん
仙台港で1.4mというのがいきなり来たのはビックリしました。
大きな被害はなかったようでなによりです。今日は関東で雪が降るし、何かおかしくなってます。
by やまびこ3 (2016-11-24 23:21)
あおたけさん
きーぼの顔は絶対人の顔を意識してデザインしてますよね。200形には出会えませんでした。
どんどん変わってゆく福井の鉄道からも目が離せません。
by やまびこ3 (2016-11-24 23:24)
yu-papaさん
コメントありがとうございます。広島の市電は、待つこともなく来るので本来の都市交通の姿を保っているのはすごいと思います。福井や高岡は多くても15分おきなのでちょっと忍耐が必要です。富山の市電は5分おきぐらいですぐ来る感じです。
by やまびこ3 (2016-11-24 23:26)