春の西国紀行(その3) [やまびこ(旅日記)]
春の西国紀行(その3)
2017.3.12 ヤマタノオロチ伝説の里へ
3月12日(日)
今日は、もう一つの陰陽連絡線・木次線に入ってみます。こちらも山間部に入る出雲横田-備後落合間は閑散期は3往復のみの運転になるなど、三江線と同じようなローカル線ですが、県庁のある松江に近い宍道口はかなり本数が多く、一部は山陰本線に乗り入れて松江まで行っています。
最終目的地は出雲坂根のスイッチバックに定めました。本当は機関車の牽引する「奥出雲おろち」号に乗ってみたかったところですが、4月にならないと動き出しませんので、今回はスイッチバックの撮影を主眼にしています。
スイッチバックを含む区間は3往復しかない超閑散区間ですので、その手前出雲横田までの区間で行き違う列車を何本かとらえてゆこうと思います。
昨日乗車した三江線はどこまでも江ノ川に沿って走っていましたが、この木次線は、江ノ川に次ぐ大河でヤマタノオロチにも例えられる斐伊川に沿って上ってゆくとはいえ、数多い支流に沿ってさかのぼっては盆地の中の中規模な町をたどり、支流の間の丘を越えてまた別の流れに取り付くということ繰り返す線形となっていて、同じように距離は長いものの線区の成り立ちは全然違うようです。
宍道自体、斐伊川のの川筋からは大分東によっていて、まずは出雲市から宍道駅に向かい、宍道から木次線で列車を撮りつつ出雲横田に向かいましょう。
出雲市(645)-[122K]-(701)宍道
改装工事中の宍道で木次線の単行キハ120に乗り換えます。
この子に乗って山に入ります
この列車は途中の木次で上り列車(宍道行き)とすれ違いますので
その前のどこかで1段落して撮影しようと作戦を立てます。
宍道湖に直接注いでいる小さな河川にそって丘陵地帯に入り、最初の駅南宍道を過ぎると早くも最初の山越えをして斐伊川の支流赤川の流域に出ます。この川の上流の大東の集落を目指します。
最初はもう一人の同業者と2人だけでガラガラだったのですが、中加茂、出雲大東と乗車があって、多少は生活の匂いがしてきます。出雲大東からまた山越えし木次の一つ手前の南大東で下車。
宍道(729)-[1443D]-(759)宍道
木次は斐伊川の本流に面した集落でこのあたりは斐伊川の流域に入ってきたことになります。南大東駅東側で待機して宍道行をキャッチ。
南大東駅で下車
畑の中の小さな駅です
対向の1446Dは軽やかにカーブを曲がってゆきました
木次駅で次の上下列車が交換するので、そのシーンを見ようと木次駅まで2Kmほど歩いてみます。木次の集落のあたり、斐伊川は大河となって立派な堤防に面していました。木次の駅に出ますが、ここで上下列車がすれ違い、かつ下り列車は10分ほどの停車時間があるダイヤになっていますので木次駅の前後で何とか写真撮影を狙います。最初はもう一駅先まで行ってそこで上りを撮って下りに乗車とも考えたのですが、時間的に難しい。
そこで、木次駅の周りを見渡すと、
「お~、あの高台に上れば・・・」
駅のすぐ裏、東側に隣接した山の中腹の墓地まで階段で上れそうです。というわけで早速上ってみます。
こじんまりした車両基地に数両のキハが休んでいました
日当たり良し、構図良し、手前の木次線車両区に何両かのキハ120が待機していてが箱庭のように楽しげではあります。
あ、電柱がなあ。気にあってしまいました。
「お、あっちの方がいいのでは・・・」
南側の方にも同じような高さの小山があり、そちらにも登れそう。
登ってみます。と、こちらの方が電柱は気にならないか・・・
こちらで1445Dの到着を待つことに決定。
1445Dが木次駅に入ってきました
島式ホームに入りました
光線は先ほどの方が良かったかもしれませんがまずまず。1445Dは木次で10分ほど停車して、対向の1446Dが上ってくるのを待ちます。そこでいったん下界まで下りて、木次駅南側のトンネル出口で1446Dが入ってくることを待ち受け、急ぎ木次駅に移動する作戦に出ます。
1446Dがトンネルを抜けてきました
駅に戻りましょう。
2両のキハ120が並ぶ
1445Dは木次から土日のみ運転の9445Dになって出雲横田まで行きます。数人の乗客を乗せて出発。
今度は久野川に沿って、日登、下久野と高さを稼いでゆきます。
久野川沿いをトンネルを縫って進む
日登を出ると山が迫って来て渓流に沿って上ってゆく感じになりました。この列車は出雲三成で上り列車と交換するので、下久野か次の出雲八代で下車撮影したいところ地図とにらめっこ、車窓をちらちら見やって、下久野で下車することにしました。
木次(1007)-[9445D]-(1032)下久野
下久野駅に到着
懐かしい木のラッチの向こうに枝垂桜が・・・
桜の花の時期に来てみたいもんです
この駅の西側(宍道側)にちょうどいい感じのカーブが見つかりましたので、そちらに行ってみます。列車が通過すると時に子供たちが並んで手を振っていた曹洞宗のお寺の階段をかすめるカーブを過ぎて。さらに先に進みますと県道が線路をオーバークロスしていました。
この傍らからいい感じで撮れるのではないかな・・・
そこで待つことしばし、1450Dが上ってきました。
お寺のわきのカーブを回って・・・
手前の農家をかすめてカーブしてゆきます。
道路の下をくぐった気動車は・・・
山村の景色の中を走ってゆきました
なかなか楽しい景色ではないですか!
1本撮って戻らなくてはいけません。下久野駅で待っているとやってきたのは・・・・
1449D接近中
2両つないでいるではないですか!
このあと向かうスイッチバック路線。うまく撮影できるのでしょうか?!
<続きます>
奥出雲おろちループ、境港へ兄弟珍道中したときに通ったのですが、あの時はクルマでした。記憶も撮影も、あやしいので、次回を待つことにします。
by hanamura (2017-03-23 06:23)
懐かしい地名がいくつか出てきました。昔は松江から広島に行くのにこの路線を通って急行で5時間ぐらいかかりました。
by takenoko (2017-03-23 06:45)
拙ブログへのコメントありがとうございます。
三江線も木次線も未走破です。山陰の風景は良いですよね。
今年の夏の鉄旅は中国地方にしようかな(━_━)
by johncomeback (2017-03-24 10:58)
hanamuraさん
奥出雲おろちループ、今回は出雲坂根で戻ってしまったので、スイッチバックもループも通っていませんが今年はもう1回行ってみようかなあ。やっぱり乗り鉄でしょ。
by やまびこ3 (2017-03-25 18:44)
takenokoさん
奥出雲、このあたり古い町並みが残っていて文化の香りがしてきます。30年ぐらい前に広島から宍道まで「ちどり」で乗りとおしたことがありました。
by やまびこ3 (2017-03-25 18:47)
johncomebackさん
山陰の景色、西日本、とくに山陰地方は屋根瓦が美しく、関東とは屋根に対する思い入れが違うみたいに感じます。芸備線、三江線、木次線いずれも美しい原風景の中を走っています。
by やまびこ3 (2017-03-25 18:49)