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おつかれさん、特急寝台電車 [はつかり(鉄系)]

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おつかれさん、特急寝台電車
2017.4.8 「さよなら583系電車」撮影記



週末、583系寝台特急電車583系のさよなら運転が行われました。

東北本線の全線電化に合わせて、1968年に東北路に登場した583系電車。「はつかり」「はくつる」「ゆうづる」として上野-青森間を走っていました。当時、盛岡駅の少し北の東北本線に近いところに住んでいましたので、ここを走る電車は、しばらくの間583系電車だけ。毎日のように見慣れた姿はあこがれの存在だったのです。東北本線での全盛時は意外に短く、1982年の新幹線盛岡開業までの15年ほど。その後35年以上も想定外の使われ方とはいえ、東北の線路を走り続けてくれた最後の6両が引退しました。

引退に際し「さよなら583系」号が、現在配置されている秋田-弘前間を運転されました。それも1日だけとはいえ2往復も運転してくれたのは、はなむけとしては素晴らしい企画だったと思います。できることならかってのねぐら、青森の車両基地にもよってほしかったところですが、今は盛岡支社の管轄になってしまったためか、弘前までの運転となったのはちょっと残念。

とはいえ、昨年の485系原型車両の引退に続いて、いよいよ最終段階に入った国鉄型特急電車を記録しに青森まで行ってきました。

前夜弘前入りしたやまびこ。
今回はできるだけ今まで撮影したことのないポイントを探して最後の583系をしっかり見送ろうと思いました。心配された天気も何とか回復し、薄曇りながら時折日が差す状況まで回復してきました。秋田県内まで行ったほうが朝の光線はいいのですが、かってのねぐらの青森に近いほうが当人もうれしかろうと、弘前近辺に滞在することとします。

早朝弘前駅に行ってみるとみどりの窓口の時ならぬ行列が・・・・
おお~、「さよなら記念乗車券」!
秋田駅だけで発売かと思っていましたが、弘前でも売っていたのですね。大行列で並んでいると遅くなってしまいそうなのでこれは断念。

最初に向かったのは、弘前の南、長峰-碇ヶ関間の俯瞰ポイント。唐牛(かろうじ)の俯瞰場所が有名なのですが、そばを流れる平川の対岸の山に登ってみました。
えっちらおっちら登ること20分ほど。雪の残る畑の中を進んで山の中腹の開けたポイントまで行ってみます。はるか向こうに碇ヶ関の跨線橋の下をくぐって唐牛のトンネルに向かってくる奥羽本線が雪の中に続いています。

上り電車を1本見送った後、「さよなら583系」がタイホンを鳴らして近づいてきます。


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雪解け水を集める平川に沿って走る583系


右手にある唐牛の丘をトンネルで抜けて、平川にかかる橋梁をわたります。


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583系が平川をわたります


並行して高速道路の橋があって目障りなのですが、幸いに大型自動車は構図に入りませんででした。実は本来この橋梁を俯瞰できる場所を探して山に入ったわけだったのですが、こちらは樹木にかかってしまいました。

583系は1時間ほどのちに早くも戻ってきます。遠くには行けませんので平川に沿って走るポイントに行ってみます。途中、雪をかぶって真っ白な岩木山が曇り空ながらそびえているのが見えました。これを入れた構図もいいのですが、雪解け水の流れる春らしい景色を記録したくなってきました。そこで、平川の流れに沿って下ってゆきました。線路に突き当たったところで少し開けたところが見つかりました。


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みちのくの春の景色の中を走る特急電車



振り返って1枚


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波打つボディが年齢を感じさせます



1往復目の撮影は終了です。
今回はゆっくり弘前に戻って、昼食をいただき英気を養います。

さて、本当に最後の撮影。午後の部は大鰐近辺に行ってみようと思います。

向かったのは弘前駅のすぐ隣の石川駅。
2往復目の復路は、夕刻近くの発車となりますので、同業者が弘前近辺に集まってくるのではと思っていましたが、この列車にもカメラを持ったメンバーが10人以上は乗っていたでしょうか。

石川から大仏公園方面に向かった右手、神社の裏の果樹園のヘリの草むら。夏場は草が生い茂って全く見通しがきかないのですが、この時期は雪でなぎ倒されたようになっていて何とか入り込むことができました。

刻々と夕やみが近づいてくる中、タイホンを響かせて接近してきます。

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斜め30度から圧縮したときの堂々とした顔も583系の特徴です



弘南鉄道の跨線橋をくぐって広島方面に向かって行きました。

夕方になりどんどん雲が厚くなってくる中、最終行路はどこで撮ろうか。岩木山でも見えていれば夕焼けの岩木山バックと妄想していたのですが、夕日は全く期待できず。大仏公園に登ってテールサインを見送ろうかと思いますが、ふと岩木山を見ると少しばかり斜面の雪が確認できそうなレベルですが、これを記録してやろうと思いなおしました。

以前行った西側のポイントはすでに人がいっぱいでした、大鰐線石川駅付近から見上げる構図も悪くないのですが・・・
線路際からローアングルでロングで引っ張てみようと思います。

カメラをセットして・・・
3灯のヘッドライトが見えてきました。なぜか石川駅付近でしばらく停車するようです。そこへ大鰐線の電車が弘前中央方面から接近してきました。どうやらこの電車とのクロスを演出している模様。
ちょっと遠すぎましたがしっかり確認できました。


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「ありがとう583系」のヘッドマークを誇らしげに



鉄道趣味のなかで心に残る名車の一つでした。
願わくばいずれかの土地で何両かが保存されるといいな。できればゆかりの青森の土地に1両とねがうところです。(青森市の財政状況だと難しいかな・・・)






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コメント 6

Cedar

583系ってよくも悪くも当時を象徴した形式でした。
快適な寝台とあまり快適でない昼行座席の組み合わせ、寝台列車の速度UPと昼間留置の解消など。
ともあれお疲れ様でした。
by Cedar (2017-04-11 17:29) 

JR浜松

本当にお疲れさまになってしまったのですね。
もう一度伊豆に来て欲しかったです。せめて模型の世界で楽しむ事にいたしますm(__)m

by JR浜松 (2017-04-11 17:52) 

ひでほ

最初に乗ったのは昼間、新幹線が岡山までで広島からかえるとき。あと修学旅行・・・中学生のときは東北で昼間の特急、高校生のとき北海道で夜行。下段はいいけどパンタの下でなんかうるさかったです。
by ひでほ (2017-04-13 08:32) 

やまびこ3

Cedarさん
ボックスの座席はいろいろ意見はあるでしょうけどヨーロッパの客車みたいで好きでした。空いている時は座席でも快適でしたが、「みちのく」で青森→上野に乗りとおしたのはけっこう疲れました。安価な寝台としては使いやすい構造だったと思うのですが、鉄道会社にとってはもうからないのでしょうね。お疲れ様です。
by やまびこ3 (2017-04-14 00:00) 

やまびこ3

JR浜松さん
去年の熱海臨、専用団体もあって何本も運転されていました。今年はE653系の1本だけ。両夜行の行程は秋田の人には好まれたのでしょうが、往復座席はきつそうですね。わくドリもどうやらなくなるようです。残念。
by やまびこ3 (2017-04-14 00:05) 

やまびこ3

ひでほさん
最初に583系に乗ったのは中3の時の「みちのく」ただし盛岡-青森でした。その後「はつかり」「ゆうづる」「はくつる」に何度も乗りましたが、静粛性はかなりのものだと思いました。中段のわきのの持つ置き場が邪魔だった思いが強いです。
by やまびこ3 (2017-04-14 00:07) 

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