非冷房のキハの里

非冷房のキハの里

2017.9.9　八戸線非冷房キハ40撮影記

前夜の新幹線で八戸。
天気のよさそうな週末を狙ってキハ40の撮影をもくろんで八戸線にやってきたのです。
八戸線でも久慈に近い有家～陸中中野あたりの海岸風景を撮っておきたいと思ったわけです。

過去の八戸線の記事はこちらとこちらとこちらとこちら

さて、早朝5時台の列車には体がついてゆかず、今回は7時台の列車に乗ります。

433Dはキハ40の3両編成

本八戸での乗車も含めて3両のキハ40はさらりと席が埋まっています。鮫からは1日数本の列車が走るだけの閑散線区になっており、大半がキハ40での運転。週末にはこのうち1往復がリゾート列車風の「リゾートうみねこ」（これはキハ40系改造の元「きらきらみちのく」でした。）
さらに週末を中心に人気のレストラン列車「TOHOKU EMOTION」がキハ110系改造のレストランカーで運転されています。

この線区のキハ40のオリジナル車両は本州ではおそらくここだけになってしまった非冷房のままの車両で、いまだに扇風機が天井で回り続けているというレアな車両ですが、このたび2018年度からの新系列気動車キハE130系への置き換えが発表されました。そうなると2両編成でのワンマン化も一気に進んでしまいそうです。

再建中の蕪島神社を過ぎて

種差海岸の絶景を眺めながら

種差海岸を過ぎると車内もすいてきました。

扇風機の回る車両も貴重なものになりました

ここなら窓を開けても怒られない

こんな景色も眺められますよ～

気分は最高！

八戸(714)-[425D]-(837)陸中中野

陸中中野駅に到着！

さて車窓に海を眺めながらの快適な走りを楽しんでいるうち、目的地の陸中中野に到着。
陸中中野から八戸線は少し内陸に入り、久慈市内の侍浜へのちょっとした峠越えに向かうため一旦海から離れてゆきます。
今回は陸中中野から2駅戻る陸中八木までを歩こうと思いますので、多少時間の余裕もあることですので、一旦この内陸部分に行って、八戸線が川に沿ってさかのぼるところを国道45号線から見下ろすポイントに行ってみようと思います。
Google Streetで確認したのですが、ちょっとだけ見えそうな場所があったのです。

こんなゆるキャラ？が・・・

「ダイちゃん」？知らんがネ！

内陸に向かって30分ほど、45号線を歩くと、目的の中の側にかかる桑原橋にたどり着きました。
現在45号線沿いでは三陸沿岸自動車道の工事が盛んにおこなわれていて、その関連の大型ダンプが、我が物顔で走り回っています。この桑原橋、高さが数十メートル、歩道が無いので、ちょっと怖い、結構頻繁に大型ダンプ同志のすれ違いもあり、橋の上でカメラを構えるのは少しばかり緊張します。

5分前まで橋のたもとで待機し、しずしずと橋の中央部に進み出まして、待つこと3分、緑の間からちょこっとだけ顔を出した、キハ40を撮影します。

一瞬顔を出したキハ40盛岡色

先ほど乗ってきたキハ40が436Dとして折り返してきました

次の列車まで1時間以上あるので、この高塚川の渓谷の少し下流にある中野白滝を見物してゆきましょう。台地から少し降りたところに白滝稲荷が祭られています。

鳥居をくぐって下ってゆきます

白滝稲荷神社

隣に白滝観音という仏像もまつられていました。

さらに遊歩道を下ってゆきますと見えてきました。思ったより水量の多い滝が2段になって流れ下っており、涼しげです。

隠れた秘境、中野白滝

2段の滝が勢いよく流れています

ここでしばらく写真撮影＆休憩をしていましたが、足元が悪くカメラ設営に手こずってしまい、ふと気が付くと次の列車まで20分しかなくなっていました。先を急ぎましょう。
ここから遊歩道は水平になって川沿いに海に向かってゆきます。5分ほどで河口に出ましたが、さらに海岸に平行に海食崖の上を進んでゆきます。

高家川の河口に作られた小さな漁港を見て

先ほどの陸中中野駅近くまでいかないと線路に近づけないので、道を急ぎます。
松林の先に美しい三陸の海が見える中進んでいきますが、残念踏切にたどり着く前に警報機が鳴りだしてしまいました。
間に合わず、旧型のキハ40はチャンスが少ないので、残念。

陸中中野駅に戻ってきました

気を取り直して撮影をつづけます。

次のターゲットは「TOHOKU EMOTION」。いまでも、発売と同時にそのシーズンの座席が売り切れるといわれる人気列車です。

中野駅の北側1kmほどのところに安家川の橋梁がありまして、その傍らまで線路のサイドの切通しの上に踏み跡がついていましたので、それを頼りに進んでいきますと安家川の橋梁を斜め上から見下ろせるポイントにつきました。
これは良し、ここで待ち構えます。

青い海を見ながら「TOHOKU EMOTION」が行きます

さらに安家川を渡って進んでいきますと、有家の浜に出ました。このあたりでしばらく撮影しましょう。浜に出たところ付近のちょっと盛り上がった茂みによじ登って、うまく道路の看板をかわせる高さがあり、ここからだと海もそれなりに入れられます。

タラコキハを先頭に行く442D

反対側から「リゾートうみねこ」がやってきました。

これもキハ40系の改造車ですが、あまり面影はないですね

ここにきて、雲行きが怪しくなってきました。
有家駅まで来たところで、北の八戸の方面には黒い雲がわいてきて時折ごろごろなっています。
雨雲レーダーをチェックすると今は北の方で降っているが、2時間後くらいに雨。しばらく、有家駅で待機し休養することとします。

「TOHOKU EMOTION」が戻ってくる時間となりました。
駅近くの踏切付近で撮影します。この時間ご年配の同業者3人組がやってきて撮影されています。

「TOHOKU EMOTION」が有家の浜を行きます

有家の浜は地元のサーフィンのメッカでもあるので、同の午後から楽しみにやってくる人がたくさん。こんなに風がつめたくなってもがんばりますね。

ちょっと先行きの天気が不安ですが、意を決して陸中八木を目指します。一旦海岸まで下りて海岸沿いに上れるポイントを見つけては、線路際まで上ってみます。

「リゾートうみねこ」が西日を浴びながら

最後は陸中八木。
以前「行くぜ東北」のポスターのポイントで撮影したことがありましたが、その周辺の別ポイントがいいかと思って、畑の隅をたどっていったら、やっぱりそのポイントについてしまいました。
そこに同業者3人。有名ポイントになってしまったようですね。

最後のチャンスで西日がきれいに当たっていたのですが・・・

443Dは盛岡色の2両編成

5分前に（遅れていたので本当なら2分差で）日が陰ってしまいました。残念です。

う～ん、今日はこういうのが多い。

引き上げます。

本当は今日は八戸に泊まろうと思ったのですが、宿がほとんど一杯。
おまけに高騰していてアパホテルが2万円！？！
何かと思ったら三沢基地で、航空祭が明日開催されるのでした。航空マニアも物入りですね。


陸中八木(1744)-[450D]-(1856)八戸
八戸(1906)-[はやぶさ36号]-(2204)東京

今回は引き上げです。

「やわらか穴子飯」　八戸駅　吉田屋　900円

なかなかにうまい穴子でございました

八戸線にはすでにキハE130系の第1弾が搬入されており、試運転を始めるようです。
来年には運用に入ると思われますので、早いうちにキハ40を味わいに行きたいです。


＜お終い＞

コメント 4

有名ポイントの夕日は、やや残念でしたがぁ・・・。
キハキハ～！強行軍ですね。ライスさんと示し合わせてはいないですね。
これは私も来月、キハ４０に乗りにいかねば、なりますまい！
by hanamura (2017-09-20 06:49) 

hanamuraさん
キハの旅いいですよ～。
今回は八戸で海のものを食べられなかったので、遠からずサバ食べに行きたい。
一方、山田線の開通も待ち遠しいです。
by やまびこ３ (2017-09-22 19:44) 

こんばんは
キハ40系統もいよいよ淘汰の波が
本格的にやってきた感がありますね
盛岡管内の白地に赤いラインのキハは
わたしにとってお気に入りでしたので
寂しい気がします
これぞ太平洋、の風景がいいですね
by gardenwalker (2017-09-23 22:19) 

gardenwalkerさん
こんにちは。八戸線、地味ですが、漁港風景あり、断崖あり、砂浜あり、峠越えありと変化にとんだ路線で、絵になるところがたくさんありますよね。おでこが赤いキハ40もまだ残っているので、機会があればそいつも撮影したいところです。早くも新型キハが搬入されているので、うかうかしていられませんが。
by やまびこ３ (2017-09-24 18:43)