水鏡と芝桜の旅 [はつかり(鉄系)]
水鏡と芝桜の旅
2022年5月連休 JR越美北線撮影記
今年のゴールデンウィーク前半は、北陸のローカル線に行ってみました。
4月30日
米原経由で、北陸本線に入りまして昼前、福井に到着。まずは越美北線の撮影に向かいましょう。
現在はJR西日本が、九頭竜線の愛称をつけてPRしていますが、とんでもなく列車本数が少なくなっています。
福井から入る下り列車の始発はなんと9時8分。上り列車はこの前に2本ありますが、なんともすごいダイヤになってしまいました。83年に乗りつぶしで訪問したときは終点の九頭竜湖から、岐阜県の越美南線の北濃駅までを結んでいた国鉄バスに乗って片道乗車で抜けました。当時は5時台から運行されていましたが、今やいつまで走ってくれるかという惨状です。越前大野までは京福バスがほぼ並行して1時間おき程度に走っていますので、これを利用して山に入っていきましょう。大野周辺の盆地は、水田のあぜ道に植えられた芝桜の花で有名なところ、田植え間近のこの季節の景色をカメラに収めておきたいと思ったのです。
九頭竜線という愛称がついてはいますが、根元部分は福井市内を流れる足羽川に沿ってさかのぼってゆきます。計石の先で峠を越えて、九頭竜川流域に入り、大野盆地に入ってゆくため、今日は、計石周辺の山越え区間で1カット押さえてから水田地帯に向かおうと計画しました。
景色を見ながら小一時間バスに揺られ、地図で目星をつけた計石駅手前のこ線橋近くで下車。
このあたり、谷合の水田は、線路の北側にあって構図に苦戦しまして、水田はあきらめてカーブを俯瞰できるところで30分あとを追いかけてくる気動車を待ちます。
キハ120単行の725Dを後多いでキャッチ
のんびりした山間を行くローカル線の雰囲気は味わえました。
線路はここからトンネルを抜けて大野盆地に入りますが、地図をよく見ると旧道国道もちょっとしたトンネルで抜けているではないですか。ここを歩いて抜けるのはぞっとしないな、と思いつつ地図を拡大すると、トンネル自体は100mほどで、前後を覆道が覆っているようですので、行ってしまいました。
無事トンネル部分を抜けると、トンネルと覆道のつなぎ目わきに小さなお堂があります。「花山地蔵尊」の上りがはためいていました。軽くお参りして先を見ると、この部分がちょうど鉄道トンネルの出口の真上に当たっているようです。崖の上に出てみると、絶景が広がっていました。
上り列車がやってくるのを待ちかねて
大野盆地の芝桜の畔から上ってきた気動車が斜面に作られた小さな田んぼを交してゆきます
奥には大野城の小山とその向こうにまだ少し雪の残る荒島岳か
下に降りて、田んぼの傍らでもう1カット。先ほどの写真ですぐ下の調整池の傍らから撮っています。
芝桜はシートに植えられて畔の斜面に貼り付けてあるようです
越美北線のキハ120は全部タラコ色に塗られたみたいですね。
さらに下の広い田園まで降りていきました。
田んぼ1枚がかなり大きく、芝桜の密度はあまり高くないようですね。
このあたりで1枚、芝桜の上を走るシーンを撮りたいのですが、日が西に傾く中、築堤の上を行くシーンを記録することにしました。
牛ケ原駅を出て築堤を行くキハ120を記録
後ろの雪の残る山は北側の経ヶ岳に連なる山々でしょうか。山に完全二胡こまれている大きな盆地です。
山影に日が傾いたところ、最後の明るさが新緑の山々を輝かせます。
初日はここまで、いったん福井市内に帰ります。
翌日は激しく雨が降りましたので、別路線に向かいまして、1日置いて再び。
5月2日
朝、越前大野まで出まして、この先の列車本数が少なくなる区間にレンタサイクルで向かいました。勝原のハナモモが有名なところですが、1週間遅かったようです。
越前田野駅付近の水田地帯にやってきました。
このあたり、岐阜への高規格道路(大野油坂道路)が工事中で、土盛り工事と巨大なクレーンを使った工事が行われており、せっかくの景色が撮りにくいことこの上ない。
何とか、水鏡に北の大日山が映るところで下り列車を待ちます。
が、思ったより距離が近かった~!!
水鏡がいっぱいいっぱいになってしまいました
この列車が九頭竜湖まで行って戻ってくる間に、風も出てきたし、天気も怪しくなってきました。
何とか、風の影響の少ないところを探し出しまして
ピンクの水鏡を後にして
ランチタイムになりましたので、下唯野駅の近くの道の駅「越前おおの荒島の里」に行ってみました。
にぎわってますなあ。地方においては道の駅文化圏強力です。
おろしそばとソースかつのセットをいただきます
このそばうまいです
さて、少し戻りまして高台から盆地の水田を見下ろすところに到着しました。工事中の高速道路の盛り土の向こうに水田を横切る越美北線が見えました。
下り列車がやってきました
かなり遠いですが、後ろの山に大野城の姿が見えています。朝の列車をこの場所で撮れればよかったのでしょう。
天気も乗れを最後に下り坂、越美北線巡りはこれにてお終い。折り返しの列車で福井に戻りました。
<続きます>
芝桜もきれいですし、水面に映るキハ120も素晴らしい!
そういえば「明鏡止水の心境であります」ってどっかのスケベが言っていたっけ。
by skekhtehuacso (2022-05-07 19:30)
越美北線は国鉄時代に一度だけ乗りました。2月のことでしたので車窓はモノトーンで変化に乏しく、おまけに列車で往復したため、退屈な路線という印象を持ちつ続けていたんですが、沿線の芝桜や遠方に広がる山並みなどなかなかよい風景が楽しめるんですね。越美北線の評価が変わりました。
by サットン (2022-05-07 20:31)
skekhtehuacsoさん
「明鏡止水」って、佐久の日本酒でしたっけ。なかなか、天気が続きませんが、楽しい写真が撮れました。
by やまびこ3 (2022-05-08 17:30)
サットンさん
写真に写っている荒沢岳はさほど高くないけど百名山に数えられているんですね。こんな景色のいいところが普段の生活の中にあるといいでしょうね。
by やまびこ3 (2022-05-08 17:43)