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首を垂れる秋の田んぼ 観賞記 (その1) [はつかり(鉄系)]

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首を垂れる秋の田んぼ 観賞記 (その1)
583系 「青函DC」号 と 秋田内陸線撮影記



秋田支社が企画した583系特急電車を使用する青函DC企画「青函DC」号

横手や大曲が函館と関係が深いと思えませんが、秋田県内から函館への直通需要を喚起するための秋田支社の企画と判断しましょう。これを記録しようとまたまた大仙市まで遠征してしまいました。


前夜、9月9日、大曲入り。

東京(1920)-[こまち33号]-(2232)大曲


こまち車内でいただきました。


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「まぐろ・いくら弁当」 1250円 NRE


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これは、うまいですよ!




さて、翌 9月10日

583系は早朝、車両基地の秋田から県南の始発駅の湯沢(実際はさらに南の横堀)まで回送されてきます。
大曲近辺で抜けのよさそうなポイントを地図で探しましたところ、大曲駅北方1.5Kmの国道のバイパスとの立体交差以北であれば水田地帯が期待できそうでしたので、早朝の5時から場所探しに出かけます。この区間、秋田新幹線の標準軌と在来線の狭軌が単線並列で走っていて、在来線の方は西側になりますので、上り列車は右側通行になって午前中は都合がよさそう。

さて、20分ほど歩いて件のバイパスの跨線橋にたどり着きました。
来てみると、狭軌と標準軌の架線柱位置がずれていてちょっと予想していたのと違う印象。線路際まで行ってみるかとも思ったのですが、高架道路から下りる場所がなく、かなり戻らないといけない感じ。
ま、いっか。というわけで。


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583系「青函DC」号送り込みです


今一歩で、太陽が出てくれなかったのが残念です。

いったん宿に戻って朝食後、今度は本運転を撮影すべく、北に向かいます。

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神宮寺駅で「こまち」と行き違い
3線+標準軌の複線区間です



大曲以南の水田地帯のショットは、翌日にして今日はちょっとした山越えのある羽後長野あたりまで行ってみようと思っていました。神宮寺を過ぎて、このあたりの水田地帯もいいなあなどと考えていると、
パラッ、パラッ、バラバラバラ・・・
あ、アメだ~。


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雨の激しさに峰吉川で下車


刈和野をすぎ、まだまだ雨が降り続き・・・
吉峰川で緊急下車して、駅撮りと折り返し電車で神宮寺まで戻るか考えることとしました。


大曲(734)ー[429M]ー(750)峰吉川


しばらくホームでほうけていると、ホームにカメラを持ってきた人が1人。

や:「雨になっちゃいましたねえ」
カ:「1本目でどろどろになってしまいましたわ」
や:「南に行けば良か有ったですわ」
カ:「いや、南の方も雨かも。よかったのは大曲の周辺だけピンポイントですよ。」
や:「へえ、そうですか?」
カ:「ところでEast-iは撮らないんですか?」
や:「へ!?そんなの走るんですか?知りませんでした!」
カ:「今日はマヤ付の4両編成なんだけど、マヤは何両目かなあ?」
や:「さあ、2両目かあなあ?3両目かなあ?」(←意味のないフレーズでした)

北側のカーブする部分でeast-iをとらえます。


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East-iが南に向かって検測してゆきました



その後、カメラマン氏は別の場所に行ってしまったので、駅撮りしようかどうしようか悩んでいると幸いなことに雨が止んでくれました。

もはやそれほど時間は無いのですが、駅東側の水田地帯まで行く時間はありそうです。
線路はほぼ東から西に走りますので、この時間は左側面に日が当たり、一方、狭軌線路は進行方向左側の南側に敷かれているので、編成写真を撮るなら北側から標準軌線路を挟んで撮影するのが
都合がいい。曇っていて太陽の影が出ないようなら北側でもいいかなどと考えながら撮影ポイントになりそうな水田に到着。
どうにか太陽の雰囲気はありそう。農道が線路の下をくぐって南側に回っていたのでそちらに行ってみます。かなり明るくなってきました。これで良し。

実りの時期を迎え黄色く色づいてきた水田を前景に583系を待ちます。


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黄金色に色づく水田を行く「青函DC」号


朝の583系撮影はこれにてお終い。

今日は昼から秋田内陸縦貫鉄道に行ってみようと思っていました。

峰吉川(952)-[436M]-(1009)大曲

大曲(1038)-[こまち16]-(1054)角館
角館(1102)-[急行もりよし2号]-(1122)松葉


秋田新幹線・内陸線とこんな短距離に特急、急行券がもったいないけど仕方がない。


向かったのは勝手の角館線の終点、松葉駅。内陸の南部は鉄道建設公団が建設した新しい線なので、施設が新しいと思われるんですが、その中でも比較的初期(昭和44年)に開通した松葉までの区間を少し歩いてみようという魂胆です。

1両だけの急行「もりよし2号」に乗車。
内陸線は東京から遠い鷹巣が起点なので、鷹巣に向かうのが上り列車になっています。

第3セクターとして全線開業してからも何回か乗りとおしていますが、国鉄時代の1980年に一度乗りに来た松葉駅。交換施設もなんもない田舎の駅です。


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松葉駅に到着した単行急行「もりよし2号」


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のんびりした雰囲気の松葉駅



松葉駅、ここは田沢湖にいちばん近い駅として宣伝されています。オンデマンドタクシーで比較的安く田沢湖や乳頭温泉郷へも移動できますので角館観光の後田沢湖を見て温泉に泊まりたい場合には意外な穴場ルートになりますね。この日もタクシーが観光客を迎えに来ていました。

ここから桧木内川に沿って西明寺駅まで約15Km下ってゆこうという(無謀な?)計画です。桧木内川を渡る鉄橋が6か所あるのでそこで撮影できればいいのですが、

さっそく歩き始めます。最初のポイントは、一番上流側の川沿いか、橋梁と思っていましたが早くも下り普通列車の時刻となってしまいました。

林の中に入ってすぐのところで、背景の秋田杉を入れた1枚。


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意外にも2両編成でやってきた普通列車


てっきり単行列車が来ると思っていたのですが、少し勝手がちがいました。
1両目は団体運用かもしれませんね。

今度はすぐに上り列車がやってきます。羽後長戸呂駅の先の最初の橋梁の先まで急ぎまして・・・
何とか間に合いました!


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お~、今度も2両編成ですよ。団体に人気?


この先、桧木内川はちょっとした渓谷になって流れてゆきます。しばらく列車が来ないので、
この区間で撮影できなそうなのは残念ですが先を急ぎます。

熊でも出そうなのでスマホラジオを鳴らしていたのですが、しばらく行くと電波が入らなくなってしまいました。
2番目の橋梁、山奥の清流を渡るいい感じですが、順光で取れそうな場所がなさそう。
3番目、ここは南側からいい感じに撮れそうなので上り列車にはいいです。


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山の中でも文化ははぐくまれています


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こんな渓谷を行きます


このあたりで、「発破の際は通行止めにします。」という看板が現れ、ぎょっとします。
どうやら上の方に土砂の搾取場があるみたい。

次の橋梁の下をくぐったら、土砂採取場の中を進むみたいになってしまいました。
これで大きな橋梁は終わり、結局撮影チャンスは最初の1か所のみでした。

八津駅まではこの採石場からすぐだと踏んでいたのですが、ここが意外に遠く、再び線路に近づくことができません。

暑さの中かなりへばり状態。

なんとか、次の上り列車が来るまでに八津駅近くの踏切に到着しました。
このあたり、春にはカタクリの里として、観光客にも開放された栗林が広がっているところです。
この時期は栗の実が実っているころでしょう。西明寺栗として、高品質の栗が生産されているとのこと。


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後追いで上り普通列車をゲット
先ほどの列車がそのまま戻ってきました



旧、西木村のこのあたりの沿線、思っていた以上に広い水田が開かれていて、実りの時期を迎えています。

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美しい田園を行く単行気動車



乗るべき列車は、急行なので、停車駅の西明寺まで何とかたどり着かなくてはいけません。西明寺駅近くの西木温泉 温泉会館クリオンというがたいそう魅力的だったのですが、時間がなくパスしてしまったのは残念です。

いやはや、暑くて歩き疲れました。


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西明寺駅にトウチャコ



西明寺(1623)-[急行もりよし3号]-(1632)角館


秋田内陸線の沿線では何か所か、田んぼアートが作られています。
羽後太田駅付近では2か所で田んぼアートが作られていましたが、反対側を見ると


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長く伸びた列車の陰が田んぼを巡ってゆきます


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角館駅に戻りました



今日は横手に泊ります。


角館(1712)-[こまち23号]-(1739)大曲
大曲(1747)-[2450M]-(1804)横手


温泉付ホテルに泊まれました。

<続きます>





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コメント 8

hanamura

キハキハ~!(気動車☆同好の挨拶)涙!(感涙!)
・・・。 う~ん! ・・・。
とにかく、感動です。単行気動車は、黄金色の田圃が似合う!
日本人でヨカッタ!
by hanamura (2016-10-02 03:37) 

しおつ

田んぼにのびる列車の影、面白い写真ですね。
やまびこ3さんの影はどの窓かなあ?
by しおつ (2016-10-02 18:34) 

あおたけ

豊穣の黄金色に染まった田んぼをゆく内陸線、
米どころ秋田のローカル線らしい情景で
いい感じですね〜(^^)
マタギがモチーフになった田んぼアートの作品にも
なんだか癒されますね♪
by あおたけ (2016-10-02 20:05) 

skekhtehuacso

内陸線の沿線って、とてもいい環境ですね。
私も行ってみたくなってきました。

でも、二両編成の普通電車で使われていた車両って、かつて急行もりよしとして走っていたやつですよね。

by skekhtehuacso (2016-10-02 21:33) 

やまびこ3

hanamuraさん
黄金色の田んぼをゆくオレンジ色の気動車が意外によかったのでうれしいです。キハキハ~~は秋田内陸へどうぞ!
by やまびこ3 (2016-10-04 20:46) 

やまびこ3

しおつさん
短い車体にトイレもついているので、窓の抜けが少ないのがちょっと残念でしたが、面白い写真が撮れました。翌日も同じところを通ったのですが、日が高くて駄目でした。(笑)
by やまびこ3 (2016-10-04 20:49) 

やまびこ3

あおたけさん
この時期の秋田内陸に初めて行きましたが、とっても広々していていいもんですね。
田んぼアートは、弘南鉄道の田舎館村が元祖のようで、出来は向こうのほうが上と思いますが、このマタギとクマのは近くの高校生か中学生が植えたそうですよ。
by やまびこ3 (2016-10-04 20:54) 

やまびこ3

skekhtehuacso さん
秋田の酒も堪能しました。
白いほうの半流は、AN8900形、かっての急行用です。黄色いほうは後から宝くじ協会から寄贈されたAN2000 形という車両です。片運転台なので使いにくいのかもしれません。
by やまびこ3 (2016-10-04 20:59) 

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