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みちのく桜紀行(北東北編) その5 北リアス線乗り鉄編 (その2) [はつかり(鉄系)]

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みちのく桜紀行(北東北編) その5 北リアス線乗り鉄編 (その2)
2012.4.30 部分復旧した三陸鉄道を訪問


久慈駅で下車した乗客もあり、さらりと席が埋まる程度の乗客を乗せて、北リアス線に入ってゆきます。
いったん内陸に入って、峠を越え、陸中野田で再び海岸に出ます。海岸に近付いてきますと津波の爪跡がくっきり残っているのが見られます。

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津波の被害を受けた農地の復旧作業が行われています


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なぎ倒された海岸の松林の残り


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がれきの山の中をゆく




津波の被害とともにガレキとの戦いも続いています。
この場所でガレキの分別作業が行われているそうです。

他の都道府県での処理には賛否があるでしょうが、少しでも受け入れるところが増えて処理が進むことを期待しています。とくに岩手県は、原発からは十分離れています。(一般にはこの地理的関係が誤解されているような気がするのであえて書きます。)

先ほど「うに弁当」を購入してきたのですが、実は三陸鉄道が直販する弁当も「リゾートうみねこ」に限り、予約・購入できます。というわけで、電話予約しておいて弁当をアテンダントさんから購入。


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左から 「ホタテ弁当」「アワビ弁当」「うに弁当」
こんなに買ってどうするの!って感じですよね



さっそく1個いただきます。

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「うに弁当」 久慈駅 リアス亭
4月30日 三陸鉄道久慈駅 リアス亭にて購入 ¥1,360


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ふんわりあっさり味付けされたうにがどっさり
このボリューム感に参ります


味付けは薄味で、やまびこには少々物足りない感じ。でも、これがうに本来の味わいなのですね。
食べてしまうのがもったいないほどの味わいです。


さて、列車は山がちの陸中海岸を突き抜けてゆきます。

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三陸鉄道で一番高い安家川橋梁
付近では20数メートルの津波が来たとの解説がながれます



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よく紹介される大沢側橋梁
眺望の良いポイントでは最徐行してくれます



13時20分、田野畑駅に到着。

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お疲れさまでした


ここから先は線路が復旧していません。
完全に駅施設が流されてしまった島の越駅などがあるのですが、復旧まであと2年以上かかるようです。

田野畑から接続する岩手県北バスに乗車。

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中型の県北バスが接続


バスに乗り換えたのは20人ほど。
ほかの乗客は、折り返しの列車で久慈に戻るのでしょう。

田野畑駅(1330)-[岩手県北バス]-(1400)小本駅

田野畑駅を出たバスは、急坂を上りつめて、ハイウェイの国道45号線に入ります。
45号線は海岸から遠く台地状の北上山地の中を快適に走っております。


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田野畑駅付近の津波の跡
階段状の住宅地の下の方は津波でやられてしまったのでしょう。
残った住宅は間一髪で残った状態



小本駅では約1時間の待ち時間。
バスの観光客の多くは岩泉の龍泉洞に向かった模様。
小本駅はかっては三陸鉄道、国鉄バス、県北バスのジャンクションだったところですが、国鉄→JRバスが撤退したいまも岩泉町営バス(岩泉運輸)と県北バスのターミナルとして機能しているようです。

駅の裏側に仮設住宅と仮設商店街が作られていて、小さなスーパーも営業していましたので、こちらでお菓子などを少しばかり購入しました。

小本駅には2両編成の三陸鉄道36型が待機していたのですが、発車時間が近づくと近ツリの団体バスが現れ、6割方の客席が埋まったようです。被災地応援ツアーにも組み込まれているのです。


小本(1505)-[808D]-(1538)宮古

小本を出た列車は津波で巨大な防潮堤が飲み込まれてしまった田老駅に向かいます。
田老を出たところ、

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二重の防潮堤と住宅の後


国鉄時代に列車火災対策のための実車試験が行われた折渡トンネルを抜けて宮古市内に入ると、いつの間にかできた山口団地という新興住宅地の駅を過ぎて、宮古駅に滑り込みます。

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宮古駅に到着




宮古から海岸沿いに戻る選択肢もあるのですが、あまりにも遅くなってしまうので、
盛岡経由で八戸に戻ることにします。

宮古駅は津波の被害から免れたということで、山田線は盛岡-宮古間はかなり早い時期に復旧していたわけですが、以前より、盛岡-宮古間を通しての運転は4往復しかなく、たとえば、盛岡から宮古に着く初列車はなんと宮古着13時過ぎというひどいダイヤです。もちろん並行する国道106号線には1時間おきに県北バスの106急行というのが走っていて一般的にはこちらを利用するということになります。

今回ちょうど、接続する列車が走る時間でしたので、山田線を応援する意味で鉄道利用。
それでも、宮古から盛岡経由新幹線で八戸までの通し乗車券より、わずかながらバス+新幹線の方が安いのですから、なんだかなあという感じです。


宮古(1552)-[635D]-(1800)盛岡

キハ110の2両編成の山田線にはそれでも連休時期のためか、かなりの人が乗っています。
片側のボックスが1人掛けなので座席が少ないのですが、なんとか4人掛けのボックス席の一角に席を確保しました。


4駅目の茂市に到着。
ローカル線にしては広い構内で、震災前から土砂崩れで運休中、廃線が決まった岩泉線が分岐しています。学生の頃岩泉線のキハ52に乗って龍泉洞見物に行ったことを思い出します。


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桜の咲き誇る茂市駅




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なつかしい乗り換え案内版ももうすぐ消えてしまう


蛇行する閉伊川に沿って緩やかに走ってゆきますが、茂市、陸中川井、川内と桜の美しく咲く駅を過ぎてゆきます。
区界で数少ない行き違いののち、サミットをこえると日が傾いできました。

区界-上米内間は国道も離れ、ものすごい山の中。人家などほとんどないのですが、浅岸駅で若い女性が乗ってきたのにはびっくり。(ハイキングにでも行ったのでしょうか)

上盛岡を過ぎて北上川の鉄橋を渡れば、盛岡に到着です。


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暮れなずむ北上川から岩手山が見える



合理化が行き過ぎて、改札口が市街地に背を向けてしまった盛岡駅。
(新幹線、在来線の改札を橋上で一体化したため、在来線改札も新幹線コンコースの裏側になってしまった)
駅の顔を失ってしまったようで大嫌いです。

時間の都合で新幹線にて八戸へ。


盛岡(1826)-[はやて33号]-(1900)八戸



夕食に残りの駅弁を・・・・

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アワビ弁当 三陸鉄道車内 おおみ屋
2012.4.30 車内販売 ¥1,500


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アワビ、ウニ、カニ、イクラと海鮮てんこ盛り



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ホタテ弁当 三陸鉄道車内 おおみ屋
2012.4.30 車内販売 ¥1,000


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アワビがホタテになったばかりでなく、カニもウニもありませんでした。



アワビのほうがお得感がありますね。

それにしても食べ過ぎです。


(続く)
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あおたけ

津波になぎ倒された松林も痛々しいですが、
渦高く積まれた瓦礫の山は見ていて辛い光景ですね。
ここにいた人たちが大切に使っていた家やクルマが
一瞬にして瓦礫になってしまった・・・
せめてこの処理を各地で受け持って欲しいところです。

それにしても三陸の駅弁三種は豪華ですね~(^^)
by あおたけ (2012-05-12 21:02) 

やまびこ3

あおたけさん
三陸鉄道については、2014年に全線再開が見えてきたのが心強いです。
自分たちが大切にしていたものがガレキになってしまい、それを自分たちの手で分別していく心情を思うと心が痛みます。
by やまびこ3 (2012-05-13 22:54) 

サットン

山田線は国鉄時代から106急行にやられっ放しでしたよね。加えて現行の酷いダイヤ・・・JRは試合放棄ってとこでしょうか。
でもJRがインフラも維持する運営形態は既に限界に来てるようにも感じます。インフラ部分は県が買い取るなどしないと存続は難しいのかも。
by サットン (2012-05-14 11:47) 

やまびこ3

サットンさん
こんにちは。山田線の盛岡―宮古間ですが、よく見ると106急行と時間はほとんど同じなのですが、キハ52や58のアコモでは勝負にならなかったのですね。
間もなく存在意義が問われるかもしれませんね。
by やまびこ3 (2012-05-14 19:51) 

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