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ゆるゆるチャリ鉄紀行 みちのくへ (その3) [はつかり(鉄系)]

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ゆるゆるチャリ鉄紀行 みちのくへ (その3)
2012.6.23 新幹線開業30周年の盛岡へ



6月23日

おそらく、6月23日という日付は、ある年代以上の岩手県民には忘れられない日なのでしょう。
1982年の6月23日に東北新幹線大宮-盛岡間が暫定開業したのです。
今年は、その暫定開業から30周年の節目の日。

30年前にはすでに首都圏にすんんでいたやまびこですが、その前約10年にわたって、盛岡&仙台に暮らしていた身としては、青春前期は東北新幹線の建設と見事に重なるのです。
田中角栄の列島改造論と相まって1970年代は開発ブーム。昭和46年に建設が始まった東北新幹線ですが、石油ショックに端を発する総需要抑止え政策や一部の反対運動で遅れに遅れ、当初確か昭和51年開通の計画だったと思うのですが、いつの間にかみちのくの地を離れ、未来永劫完成することはないのではないかと思ったものです。
ある日突然!来年開業するから、と聞いた時には信じられない思いでした。

今日6月23日は東北新幹線の暫定開業から30周年目の記念日なのです。
そして、200系新幹線の大宮開業30 周年記念「やまびこ235号」とともに、24系ブルートレインの急行「平泉・いわて物語号」が運転されるのです。やまびこの狙いはもちろん後者の方。

大宮発とはいえ、盛岡行きのブルートレインが走るとなれば、特急「北星」廃止以来ほぼ30年ぶりのこと。それも仙台のED75牽引と来れば、寝台特急「北星」の再現と見る向きもあったようです。

やまびこにとっては、「北星」にはかなりの思い入れがありました。盛岡在住時、父が仕事で月に1回は上京していましたが、新幹線のない当時、半分は「やまびこ」や「はつかり」、半分は寝台特急を利用していました。
設備の良かった583系「ゆうづる」「はくつる」は人気で、なかなか寝台券がとれず大半は客車3段式の「北星」を利用していたと思います。たま~に、何をおもったかYS11時代の花巻-羽田線の東亜国内航空も利用していたようですが。
最初は10系の急行「北星」、のち20系になった特急「北星」の常連だったのです。
やまびこ自身は14系になってから1,2回乗ったことがありました。

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急行時代の「北星」寝台券
このころは急行・寝台料金がむちゃくちゃ安かったことがわかります


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やまびこがのった特急「北星」寝台券


いずれも中段ですが、やまびこファミリーが中段好きというわけでなく、当時は直前に買うと中段しか取れなかったものなんですよ。

さて、起床してみると残念ながら、梅雨空が垂れ込めています。
逆光になってしまいますが、雫石川の鉄橋でもいいかとも思いましたが、せっかくですので広々したところで撮りたい。電車に乗って、南に向かいます。
石鳥谷か花巻空港まで行こうと思っていました。
盛岡を出て雫石川の鉄橋を渡る折右手を見やりますと、はやくも三脚が1本。
まだ2時間前ですが、やはりここは人気があるか。

盛岡から日詰までは東側に新幹線の高架橋が寄り添って立っているので、撮影には向きません。
盛岡貨物ターミナル駅にはトヨタロングパスが出発待機していました。その横にはEH500-1の姿も。

日詰を出ると新幹線は東に離れてゆき、水田も広がってきますのでよくロケハンしておかないと・・・
日詰を出てすぐの水田と石鳥谷寄りの築堤を下るところが気になりました。
花巻空港まで行くのは止めにして石鳥谷で下車、盛岡方面に戻る形で”くりこま号”を走らせます。

最初の築堤ポイントがすぐ見つかりました。
下り列車は築堤を駆け上る形になり、この築堤を水田脇の一段高くなった農道から見ることができます。
正面には日が当たらないでしょうが、まずまず明るく背景にも高い建物はないので緑の中をゆく寝台急行が撮れそうですね。
さすがに岩手まで来ると同業者も少なく、15分ほど前に1名の方が現れただけでした。


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急行「平泉・いわて物語号」
できればもう2,3両つないでほしかったところ


あれ!ヘッドマークないんですか?
ヘッドマークがついていると思い込んでいたため、正面勝ちに撮影しましたが、もっとサイドからのほうがよかったですかね。まあ、現役時代の「北星」にヘッドマークがついたことはないと思いますのでこれはこれで「北星」らしい?

同業者によると、返しの回送列車は10時50分に盛岡駅を出発して一関まで行って、折り返し北上線経由で青森に返されるとのこと。
これも押さえたいところだったのですが、実は、今日は夕方までに酒田に行ってもう一仕事しようと思っとりましたので、微妙なところ。それに昨日、秋田経由の「こまち」の指定券をチェックしたところ軒並み満員で、かろうじて盛岡11:00発の「こまち17号」の指定席を雫石からだけ確保してあったのです。

当然回送列車の走りを撮ると11:00には間に合わないわけで、パスは特定特急券としての効力もあるので、「こまち」に乗れないことはないものの1時間半も立ってゆくのもぞっとしません。

というわけで、結局、盛岡発9:38の新ジョイフルトレインのジパングを使った「平泉・世界遺産」号を撮ったのち、盛岡に戻って移動することにしました。後から考えるとED75牽引の客車列車は極めて極めて貴重なものですから予定を変更してでも撮っておくべきだったかなあ。


日詰駅近くの水田地帯で撮ろうと日詰駅方面に戻ってゆきますと、いい感じの水田を丘の上から見下ろすところがありました。これは爽やかで大変良い場所です
きっと地元でも有名な撮影地なのでしょう。続々とファンが集まっています。

盛岡の南西方向の懐かしい南昌山をバックにも撮れそうだったので、やや再度寄りから狙ってみます。
広報には岩手山のすそ野も見えており、天気が良ければ素晴らしいポイントです。


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花巻方面から下ってゆく気動車快足「はまゆり」

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柔らかな稜線の南昌山をバックに行く「ジパング」
なんだか、ツチノコみたいな編成です
ジパングが行ったのち、盛岡に戻ります。

盛岡駅ではすでにED75仙台方に付け替えた24系編成が出発前の最終点検をしているところでした。



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ED75+24系寝台車


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全車ごろんとシートで運転された急行です


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残り5両となってしまったED75と後継車のEH500


さて、秋田に向かいます。
新幹線ホームに珍しい奴がいました。


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来年には走りだすE6系秋田新幹線の試運転車両



秋田までは「こまち17号」。デッキは立ち客でいっぱいです。

なんとか乗り込んでくりこま号も座席背面にしまうことができました。
雫石で下車した人のあとに着席。隣にも座った奥さんがいましたが、すぐ指定券を持った方があらわれ、
「もうしわけない、指定持っているの」と入れ替わりになります。

混むことが分かっている場合は、一部区間でも指定を取っておくべきですね。
新しく乗り込んでこられたおばさんのしゃべることしゃべること。

秋田まで喋りまくりでした。


(続く)

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コメント 6

suzuran6

ED75 そこまで、減っていたのですか…勉強不足でした。
ごく、普通にいつまでも走っていそうな気がしたのですが…

ずっと話かけて来る、となりの人、首都圏では絶滅危惧種ですね(笑)
昨日乗ったS北斗ですが、見た目でヤバイっと言う感じのおばさんが隣に来まして、乗車直後「どちらまでですか?」と話かけられて、わぁ、来た~と思ったのですが、その後、寝て頂けましたので…助かりました。
by suzuran6 (2012-06-30 07:16) 

やまびこ3

suzuran6さま
貨物の75は常磐線の仕事がなくなってしまったので、この春全廃になりました。30年前には永久に走り続けるかと思ったのですが、そんなことはないですね。40年以上走り続けてくれた彼らに感謝です。
by やまびこ3 (2012-06-30 19:58) 

あおたけ

ED75が牽引する24系、
まさに「北星」を髣髴とさせる姿ですね!
しかも白帯車で統一されているあたりに
こだわりを感じます。

私も国鉄時代に何度か盛岡から夜行で帰ってきましたが、
スポンサー(父親)が付いているときは「ゆうづる」、
自腹のときは座席の「八甲田」が多くて、
「北星」には一度も乗れずじまいでした。。。
by あおたけ (2012-07-01 16:08) 

やまびこ3

あおたけさん
こんにちは。今週も盛岡方面の団臨が運転されて、こちらはヘッドマークも追加ようですが、いったい誰が企画したのでしょうかね。
北星が急行から20系特急になった時には客車はスペック上は同じ(52センチ幅3段)で、スピードアップもあって使いにくい時間帯になったとの批判が大きかったとおもいます。(乗り心地はずいぶん改善されたようですが)
わたしも北星に乗ったのは数少なく、その後の成り行きもあって、ゆうづる、はくつるが多くなりました。(いずれにしても懐かしい顔ぶれです。)
by やまびこ3 (2012-07-01 17:47) 

サットン

あれから30年なんですね。私も大学の講義が終わってから大垣夜行をとばして下り1番列車に乗りに行きました。あの時の熱気は今も忘れません。
200系と較べるとE5、E6はゲテモノに見えて仕方ありません。
by サットン (2012-07-04 19:15) 

やまびこ3

サットンさん
みなさん、一番列車に乗られていたほどすじがね入りだったのですね。
私の初乗りは1カ月後ぐらいでした。
開業当時、煙草を立てても倒れないといわれていたのが懐かしいです。
by やまびこ3 (2012-07-04 20:28) 

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