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帰国の報告~アルプスの峠を訪ねて(その0 プロローグ:計画編) [やまびこ(旅日記)]

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帰国の報告~アルプスの峠を訪ねて(その0)
(プロローグ:計画編)



帰国しました。
海外取材旅行と銘打った今回のヨーロッパツアー。
スイス、オーストリアを中心に、アルプスの峠越えの鉄道区間を回ってきました。これから何回かに分けて、その様子をかってながら記録したいと思います。


ことの発端は、昨年の秋。
パートナーのゆうづるは、2月の某団体の合宿に向けて、グアムへの準備を進めておりました。長年ノースウェスト航空~デルタ航空でマイルをためていたので、これを使ってグァム行き航空券の特典をゲットしようとしていたのです。同様にたまっていた私のマイル。(NW航空を積極的に使っていたわけではないのですが、以前マイルを獲得することができた日本航空や日本エアシステム時代に貯めたマイルや韓国発券のNWバンコク行きビジネスなんかで貯めたマイルが十数万マイルあったのです。ちなみに90年代にはウォンが安く、韓国で日本経由の航空券を何回も使いました。)

ゆうづるは何回か、件のグァム行きに使ってしまっていたので、2人のバランスが悪くなってしまい、このデルタのマイル(スカイマイル)で、遠方に2人で行くのは不可能になってしまいました。

や「どこか行こうかな・・・」
ゆ「行けば~」

というやり取りの末、GW前からのヨーロッパ遠征を計画しました。

さて、ヨーロッパの鉄道業界の注目といえば、今年の12月にも予定されているアルプスの直下を貫くゴッタルドベーストンネルの開業。環境保全に力を入れて、トラックに夜アルプス縦断輸送を制限しているスイス政府が、ゴッタルド峠の基底部に建設を進めている長大トンネルですが、当初は2012年の開通といわれていましたが、何回もの延期の末、ようやく今年の12月に本当に開通しそうです。すでに本トンネルも貫通していて、試運転も始まっているのではないかと思われます。何しろ全長57Kmのトンネルですから、慎重を期してもらいたいもの。なお単線トンネル2本を建設するため、青函トンネルのような貨物と高速列車のコンフリクトは起こりにくいようです。

現在は、ゴッタルド峠の旧トンネル15Kmを挟んで両側にループ線を何か所も有する在来線が結んでいますが、高度1100mの高さまで登るため、機関車は重連は当たり前、3両運転を行っても輸送の隘路になっているのが改善される代わりに、旧線を峠まで登ってくる列車は大幅に少なくなってしまうものと思います。ずいぶん前に同じスイスのレッチェブルクの旧トンネル区間とシンプロントンネルは通過したことがあるのですが、この区間はかすめたことしかなく、新トンネル開通前に行ってみたいと思っていました。もう一つ、3年前に計画したもののドナウ川の大増水で行くことができなかったオーストリア-イタリアを結ぶブレンナー峠にも行ってみたい。と、この2つを基軸に計画を立てました。

スカイマイル連合の航空会社で、GWに特典ゲットが可能なのが、エールフランス、KLM、アリタリア、それにアエロフロート。80年代にイリューシン(IL86)でヨーロッパに向かった身としては機材はよくなったとしてもアエロフロートはちょっと避けたい気分。この中で、なぜかアリタリアだけが、必要マイルが10万マイルと他の航空会社より3万マイル少ないことが判明。ミラノから入ればゴッタルド峠はすぐ近いということもあり、アリタリア航空でミラノイン、ミュンヘンアウト(インスブルック便はなかったので・・・)のエコノミークラス特典航空券をゲットしてしまいました。

さらにヨーロッパ内の鉄道チケットですが、スイス中心ということで、スイスの国内周遊券スイストラベルパスの利用が第1に考えられます。予定コースと料金を比較してゆくと、比較的移動の少ない今回のルートでは、個別に2等の普通乗車券を現地購入するのが一番安いということがわかりました。ところが、ユーレイルパスの4か国フレックスタイプが所定日数より1日分のサービスがあることがわかり、これだと少し追加するだけで1等に乗れることがわかり俄然欲を出してしまいましてこちらにしました。これも取り扱う会社によってけっこう価格に差があり、株式会社 欧州エキスプレスさんが比較的安く、大手他社より数千円安く、こちらでイタリアースイスーオーストリアードイツの4か国バス(5日+1日)を通販で手配しました。

ホテルは若いころはぶっつけで現地調達していたのですが、最近はネット予約の発達で、それは逆に危険との見解もあり、Booking.comを中心に手配しました。Booking.comは比較的小さい町のホテルまで取り扱っているので助かりますし、JALと提携しJALマイルもたまるという恩恵もあります。国内も扱っていますが、楽天トラベルなどと比べやや高い印象でした。

こうして、アルプス一人取材旅行の骨格が固まって行ったのです。




0日目(4月23日)
成田空港第1ターミナル、アリタリア航空のチェックインの時刻の始まる前から、カウンター前はイタリアと化していました。ウェブチェックイン済みの人、そうでない人、ビジネスクラスの人、みんなごちゃごちゃに集まってきています。

でも日本人の係員がてきぱきと指示して並びなおさせると、すぐに混沌は収まります。


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Web Check-in 済みでしたが、特典航空券の場合はBoarding Passが再発行されるそうです


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ボーイング777に乗ります

まだ満席ではなかったので、席の選び方を工夫すれば隣を空席にできたかなあ。

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機内食のラザーニア、まあこんなもんか
アリタリアはエールフランスのLCC部門のようなもんだから・・・



順調に飛んで、ミラノは定刻到着

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ミラノ・マルペンサ空港からは国鉄のマルペンサエクスプレスが30分おきに中央駅と結んでいます。料金は12€、自動販売機で購入します。


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専用電車で運転されています


タイミング良く10分後に出る中央駅行きに乗りました。楽ちん楽ちん。


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ドーム屋根のかかるミラの中央駅に到着


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お~、ETR500(右側の列車)かっけえなあ!


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巨大な大理石の塊に見えるミラノ中央駅
でっけえなあ


駅前のホテルに投宿。
駅のインフォメーションに行って、ユーレイルパスのバリデーションを受けてこの日の仕事はお終い。インフォメーションの美人のお姉さんがシャキシャキ手続きしてくれたのはよかったんですが~・・・。
そのあとミラノ中央駅の構内に入って夜行列車でも見ようと思ったのですが、テロ事件の影響のためか改札口で乗車券にチェックをしていてはいれませんでした。残念。


<続きます>




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コメント 8

johncomeback

羨ましいなぁ(^^)
by johncomeback (2016-05-07 23:00) 

Cedar

アリタリアがエアフラのLCCなんですか~
ミラノに行った時に乗ったアリタリアのアメニティ、まだ取ってあるのに・・
マルペンサエクスプレスは中央駅ではなくカルドナ駅発着だったし、時代はいろいろ変わってますね。
by Cedar (2016-05-08 00:24) 

JR浜松

良いですね!
ヨーロッパ鉄道の旅ですか[るんるん]
by JR浜松 (2016-05-08 09:35) 

やまびこ3

johncomebackさん
今回は、30年にわたってためたマイル(出張は入っていませんぞ)を使うので、どうぞお許しを。普通の観光旅行ではいかないところにいろいろ行きましたので面白かったです。
by やまびこ3 (2016-05-08 15:10) 

やまびこ3

Cedarさん
欧州の航空会社も系列化が進んで、AF>KL, AZ、LH>OS, BA>IB, AYといった構図が見えてきています。会社で出張するときも羽田に就航していない>以下の会社は眼中になく羽田に就航している日系か、AF、LHになってきてしまっています。
マルペンサエクスプレスは、中央駅行きが1時間に2本、カルドナ駅行きが2本となりました。あと後便利は中央駅行きがすぐにあったので好都合でした。(途中駅乗り換えでどちらにも行けますが)
東京のNEXが全車指定席なんていうのは時代錯誤ですね。
by やまびこ3 (2016-05-08 15:18) 

やまびこ3

JR浜松さん
今回は乗り鉄、撮り鉄の旅なので、普通の観光客が行かないようなところをいろいろ見てきました。お楽しみに。
by やまびこ3 (2016-05-08 15:19) 

あおたけ

GWの海外旅行は中央ヨーロッパをまわられたのですね(^^)
トップ写真に載せられた、
残雪の峠道をゆくRe610とRe420の六重単が
迫力あってカッコいいですね!
by あおたけ (2016-05-08 22:10) 

やまびこ3

あおたけさん
季節外れの雪景色となったゴッタルド峠。桁外れのスケールを堪能してきました。波乱万丈の旅となりました。こうご期待。
by やまびこ3 (2016-05-09 07:52) 

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