北陸富山・列車三昧・寿司三昧 [はつかり(鉄系)]
北陸富山・列車三昧・寿司三昧
3月20日 富山市電南北接続完成記念・北陸グルメ列車の旅
世界中がコロナウィルスで苦しむ3月、日本の富山では明るいニュースがありました。
2004年、JR富山港線を改装する形で、富山駅北口の路面に乗り入れる富山ライトレールが開業。15年を経て、北陸新幹線の開業に続いて、富山市内の北陸本線(現在は愛の風とやま鉄道)が高架化され、南側を走っていた富山地方鉄道の富山市内線と結ぶ工事が完成しました。先立つ2月、富山ライトレール(株)は富山地方鉄道に吸収合併され、一元化された経営のもとで、完全に一体となった運行が行われることになったのです。
ちょうど三連休、かねて予定していた富山市電南北接続完成の取材に向かいました。
コロナウィルスによる肺炎対策としての、旅行自粛も考えなくてはいかなかったのですが、半年前から計画し、予約していたうえ、周辺のグルメ列車も予約支払いしてしまっていたので突入してしまいました。
(某文科大臣の「休校延長せず」発言のせいで、ずいぶん人出もあったようでなんとも考えなしな奴です。)
東京駅から「かがやき」で富山に向かいますが、ずいぶん混んでいる。
いくら台風の洪水被害で臨時列車がゼロといっても混みすぎではないかと思っていたら、大宮からは、なんと満席の盛況。長野のスキーに行く人が多かったのです。
東京(720)-[かがやき503号]-(931)富山
さて、南北接続完成前日のこの日、「あいの風とやま鉄道」のグルメ列車「一万三千尺物語」に乗車することにしていました。昼のコースで、車内で握った「富山湾寿司」が提供されて13,000円(食事、乗車料金、一日乗車券付き)とかなりいい値段。
まだ時間があるので、荷物をあずけて、路面電車の状況を確認します。
駅のコンコースでは、開業イベントの準備中。
つながる・ひろがるTOYAMA
高架下のコンコースで開業記念式典の準備をしていました
各地のイベントは軒並み中止・縮小となっていますが、いまだに富山県ではコロナウィルス感染ゼロという状況のせいかかなり大規模な開業イベントが行われる模様。てっきり明日イベントもやるのかと思ったら、今日イベントを行って、明日は始発から南北接続での通常運転が行われるのです。
試運転も少し前から行われており、線路の工事は万端。
2914年にすでに高架下への乗り入れは始められており、今回の南北接続で、大規模な市電ターミナルになるわけです。
接続前最終日の富山駅電停
北口に行ってみました。
試運転も少し前から行われており、線路の工事は万端。富山駅1Fの2線の線路から北側に伸びるレールは、ダイヤモンドクロッシングを経て2線並列の複線部分を経て数十メートル先で合流し単線の既存の富山ライトレールの路線につながっています。この部分で、時間調整も可能なように配慮されているようです。
以前は北から入ってきたLRTの線路が斜めに北口駅前広場に入り、終点の富山駅北口が設けられていたのですが、工事期間は、駅北口交差点の手前、ブルーバール通り西側に設けられています。
富山駅北口の臨時乗降場
富山駅をバックに岩瀬浜に向かいます
明日にはこのターミナルは解消されて駅構内の富山駅電停に乗り入れることになるのでしょう。
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30分ほど前になったので、あいの風とやま鉄道の改札に行くと、改札内に受付が設けられていて
そこに行ってくれとのこと。受付でいくつかの冊子と、入線時刻は10:40との案内がありました。
発車は通常は高岡方面の列車の発車や高山線の発着に使われる3番線とのことで、相対式ホームの対岸の2番線で入線してくるところを撮影してから乗車することになります。
東側の車両基地から413系電車を改造した3両編成の「一万三千尺物語」が入ってきました。
一万三千尺とは半端な数字と思ったら、立山連峰の3000m=1万尺に富山湾の深さ1000m=3千尺
を加えた高低差を示すものだと聞いて納得。
富山駅在来線ホームの大屋根の下に入ってきた「一万三千尺」号
案内状には1号車の席が記載されていたのですが、時間が無くなってきてしまい先頭の3号車の
女性アテンダントに聞くと1号車から乗車してくださいとのこと。1号車にいくと「やまびこ様ですね」と陸側のカウンター席に案内されます。
アテンダントさんに案内していただいて、1号車へ
車内はこんな感じ
ここの売りは何といっても立山連峰、剣岳の眺めなので、カウンター席は陸側を向いているのです。1号車は陸側のカウンター席8席+海側の2人掛けボックス席+一番奥にやや個室風になった4人+2人のボックスからなっており、やまびこの指定された席は11E。どういうつごうか、窓のピラーにあたる席になっておりまして、そこにランチョンマットがセットされています。
すいているので隣に移ってもいいですよ。というので、遠慮なく左隣に移動すると大きな窓の正面になりました。車内の詳しい様子はこちらへ。
今日は残念ながら雨模様ですが、春のシーズン、富山では感染者も出ていなかったということもあってかボックス席はほぼ満席の盛況です。
2号車は厨房と売店、3号車は山側に2人掛けのボックス、海側に4人掛けのボックスとなっています。2号車に行ってみると早くも、3人の寿司職人の方が、握りを整えていらっしゃいました。
「富山湾寿司」調整中!
はやくたべたい!!
11:00 「一万三千尺物語1号」は高架の富山駅を出発。
すぐに高架を降りて、富山地方鉄道と並行し、北にカーブし、自社の車両基地、富山貨物ターミナル、JR貨物の富山機関区を右手に見て進みます。
機関区には数年前に運用を外れて放置されているEF81のさびて朽ちてゆくような姿が10両以上も見られ痛々しい限りです。
両サイドにラッセルヘッドを付けたDE15
今年は出番がほとんどなかったのでは
兵どもが夢のあと
安らかに・・・
時折雨が強くなって、たたきつけるようです。
ほとんど山の景色は見えませんが、常願寺川、など広い河原を渡ってゆくのがアクセントになります。
魚津の水族館を見ながら行きました
まず、スパークリングワイン、続いて茶わん蒸しが運ばれてきました。
一気に日本酒もいただきます。数種類用意されているのですが、この日は「成正」をいただきました。各種酒はオリジナルボトルに入ってました。
続いて2段の重が運ばれてきました
上段は前菜
ぶりとマグロのお造り、白エビの素揚げ、鴨の治部煮です。
下段の箱には「富山湾寿司」が・・
きれいに並べられた寿司が食欲をそそります
左から桜ます、いか、甘えび、白エビ、昆布〆(ひらめ)、紅ズワイガニ、ひみぶり、ほたるいかの8貫。列車内で握っているので、ほろりと崩れる富山米(富富富ふふふ)もいい具合です。
田園の景色を眺めながら寿司をつまみます
まいう~!
最後に和菓子とコーヒーで一通りとなります。
このコーヒー、地元富山の優良企業、YKK吉田工業が輸入販売しているのだそうですよ。
滑川あたりから時折日本海が望めるようになり、この天気だと、海側のほうがいいかな~なんて思ったりします。
男性社員が出てきて要所で、地形や施設なんかの解説をしてくださいますが、3号車で話していたかと思うとすぐ後ろに立っていたりと神出鬼没、忍者みたいです。
1時間ほどで終点の泊に到着。ここで15分ほど休憩時間が設けられています。あいの風とやま鉄道の路線は厳密には2駅先の市振まで。県境は1駅先の越中宮崎-市振間になっています。あいの風とやま鉄道のフリー切符類は越中宮崎まで有効となっているようです。
西側からの多くの列車は泊止まりとなっていて、泊でえちごときめき鉄道日本海ひすいラインの気動車が連絡しています。
泊駅にはひすいの原石が展示されていて40 cmぐらいのすべすべの石に触ってみることができます。
折り返した列車は、今度は魚津駅で停車、ここでも15分ほど停車しますが、雨が降ってきて駅で写真を撮るのがせいいっぱいでした。
14時まえ、富山駅に戻ってきて解散。ごちそうさまでした。
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ここで朝ぶつけてしまったカメラのオートフォーカスが不調になっているらしいことに気が付きました。路面電車の撮影はオートフォーカスなしでは厳しいので、午後に運転される高山線の貨物列車を撮影しに行こうと決めました。
北陸のローカルでは、城端線の貨物が廃止されてしまい、残るは高山本線と氷見線の一部、氷見線の伏木に入るのは夕方遅くから夜間だけになってしまったので、この時期撮影可能なのは高山線だけになります。その高山線もこの3月のダイヤ改正で、DE10からDD200に置き換えられてしまいましたが、仕方がない。
富山(1405)ー[858D]ー(1415)婦中鵜坂
貨物列車が走っているのはほぼ富山市内の富山貨物駅-速星間の短い距離ですが、地図を見ると
市内の井田川の橋梁と前後の築堤ぐらいがよさそうです。キハ120×2の列車で婦中鵜坂駅に。
というわけでやってきた婦中鵜坂駅から10分ほど戻った井田川の橋梁から北上して築堤を上ってくる列車を待ちます。同業者の地元の方が1名。DE10の時は結構人が来ていたとのこと、また離れてとると立山連峰バックがいいことなど教えていただきました。
「ひだ7号」がきました
貨物の時刻以外は頭に入っていなかったので、突然現れてびっくり。
続いて、速星からの貨物列車
1093列車、赤い機関車がコンテナをひいてきました
いつもなら化成品のタンクコンテナも含めてもっと長い編成だそうです。
帰路は、同業者のおじさんの軽ワゴンに乗せていただきまして富山駅に。ありがとうございます。
このころになるとかなり天気が回復してきていました。
富山駅の南口に来ました
北陸のローカルチェーン、マンテンホテルに投宿。上階の大浴場からは立山連峰の眺めが素晴らしいらしく万点です。(残念ながら雲がかかっていて見えませんでしたが)
富山に来たら夕食はやっぱり寿司でしょ。
今日2回目の富山湾寿司をいただきました。(寿司組合が売り出している富山湾寿司は、店によって少しづつ違い値段も2500円~3500円と異なっているようです。)
<続きました>
これは豪華ですね!! お寿司づくし。
私も乗りたいと思って、ネット検索でさがしました。
花嫁のれん電車のごはんもまずまず、高岡、氷見間のベルモンターニュ・エ・メールも悪くないけど、ここのリンク先の剣、立山連峰を見ながらの「一万三千尺」がベストです。あーでも、まずは、コロナが収束しないことには。。
by TaekoLovesParis (2020-04-04 22:32)
富山湾寿司、美味しそうですね。
余裕が出来たら一度グルメ列車で旅をしてみたいです。
by まさ (2020-04-05 08:58)
キハ85も後が見えてきましたね。
まだ数年ありますが、同業者の少ない時にまったりと記録しておきたいですね。
by フジトモ (2020-04-05 20:25)
TaekoLovesParisさん
「一万三千尺」グルメ列車としては結構高い気がしますけれど、料理の内容は結構頑張っていると思います。沿線の見どころやイベントと組み合わせたプランが工夫できるといいのですが。
by やまびこ3 (2020-04-05 21:13)
まささん
富山湾寿司、近海物だけで構成しているのが大したものです。近海の白身の魚が好きなので、いいですね。
by やまびこ3 (2020-04-05 21:15)
フジトモさん
キハ85は富山県内も景色が楽しめるのですが、編成が短くなってしまうのが残念です。多客時には7両ぐらいの長い編成で走ることもあるのでしょうか。
by やまびこ3 (2020-04-05 21:18)
ほ~、これが1万3千尺物語(語呂悪いですね)ですか。詳しい乗車レポートは初めて拝見しましたので興味深かったです。
会社の境界がなければ親不知の風景を愛でて糸魚川辺りまで行っていたことでしょう。
by サットン (2020-04-12 19:14)
サットンさん
名前に合わせて値段も13,000円もするのは、ちょっと高すぎますね。天気が良ければそう感じないのでしょうが。糸魚川乗り入れ、ぜひ希望したいところです。
by やまびこ3 (2020-04-12 19:49)