福井にはドイツの香りが [はつかり(鉄系)]
福井にはドイツの香りが
福井鉄道レトラム運行を見る
5月1日
雨の日曜日、春秋の週末に運転されている福井鉄道のレトラム(レトロ+トラム?)の運転日ですので、これを記録してみましょう。元シュツットガルト市電のエスリンゲン製の電車です。1989年に開業85周年を迎えた土佐電気鉄道が、記念事業として世界の路面電車を集めて走らせたときに日本にやってきたもの。確か、オスロ、リスボンなどからも古い電車を輸入したのではなかったかな。一部はまだ走っているはず。
その後、福井県が観光資源として購入整備して福井鉄道で走らせているものです。
週末に、福鉄武生-田原町-福井駅-田原町-福井駅-福鉄武生のルートで1往復+αの運行が行われています。
これは、前日、福井に到着したときに記録したもの↓
というわけで、雨の中、まず。市役所前・・・あれ、福井城址大名町に改称されている!に向かいました。まずはここで北行電車をキャッチして、その後駅前通りで何回か記録したいと思います。
福井城大名町の南、幸い橋を渡って坂を下ってくるところを1カット
大名町の交差点で信号に引っかかったところを1枚
普通あるはずの運転席横左側のドアはありません
このタイプの路面電車シュツットガルトでは350編成も製造されたという名車なのです。右側通行のドイツに合わせて車体右前部と中央にドアがありますが、左側がつるんとしているのは違和感ありありです。ドイツでは当然片運転台だったのですが、高知への転入に当たって、2編成の運転席付きの方を背中合わせにして両運転台に改造。また、狭軌への台車変更も行われたものと思います。
レトラムはいったん田原町まで直行して戻ってきます。駅前通りの単線区間で待ち受けましょう。
ハナムズキの咲く路線を行くフクラム
2013年から導入された全低床車F1000型です。フクイ+トラム=フクラムですね。
続いて、レトラムが入ってきます。
福井駅で折り返して再び田原町に向かうところを1カット
ドイツの車体広告も残されております
フクラムが大名町を曲がっていくところも記録
再び、レトラムが田原町から急行になって戻ってきました。
福井駅電停で待機するレトラム
系統表示器のところに無理やり「急行」種別と行き先「越前武生」を入れたのが面白い。来年には「たけふ新」駅に改称(先祖返り?)する予定なので、また幕を作らなくてはいけません。
福井駅での待機時間を利用して福井城大名町まで戻って、ここから少し乗車してみようと考えました。
福井城大名町南行のホームは従来の福井市役所電停の位置から50mほど北側に移転されており、現在はつながったビルの改築もあって交差点の地下道も閉鎖されています。(移転したのはいつ頃か調べたけどよくわかりませんでした。)
南行のホームに入るフクラム
この電車と入れ違いに普通の武生行き電車が福井駅から出てきました。福井駅からの武生方面行きは北行の1番線ホームから発車します。
越前武生行の880型電車
南行のホームにも次の武生行は1番線ホームからという掲示が出るようになってます
続いて、福井駅に入る田原町行きがやってきました。
スイッチバックして福井駅に向かいますが、そろそろレトラムが出てきてしまう時刻です。
お、レトラムが出てきました!
青い方の普通電車の行き場がないぞ?
と思ったら・・・・
青い電車が渡り線を渡って・・・
お~!うまく行き違いができるようになっているんだ
これは、これは・・・と感心するばかりです。この線形が生かされる機会はあまりなさそうですが、ホームの移設が役に立ってますね。
さっそく1番線からレトラムに乗って見ましょう。
先ほど書いたように前位左側にはドアがありませんので、ワンマン運転は無理で、中間ドアを操作する車掌さんが乗務しています。
車内は1+2のクロスシートが並びます
車掌さんは、運賃収受のほか、ドア開閉業務を担当していますが、単線区間に入ると右側のドアの開閉となる駅もありなかなか忙しいです。ドア自体は電動化されていますが、ステップ操作は連動しておらず、手でステップを動かしておられます。
レトラムは連接車ですが、中間台車があるのではなく、単車2編成をつないだものとなっています。が、なかなかいい走り心地、乗り心地でございます。
家久駅で下車してみました
右側線に入ってますね
上久で下車して、北陸本線の日野川橋梁をロケハンしよう思ったのですが、雨が激しく、堤防ノ下まで行って断念。帰ろうとしたら、JR西のキヤ141が目の前を通過していってしまって、口惜しいことでした。
やむなく、そのまま越前武生に向かいます。
やってきたのはえちぜん鉄道のキ~ボ
相互乗り入れを行っております。
武生市内で遅いランチといたしました。
おろしそばとてんぷら
おいしくいただきました
ここにきて天気が回復してきたので、特急街道、北陸本線を少し取材したいと思います。
武生から移動したのは大土呂駅。この駅の周辺で田んぼに水を入れているところを前日見ていました。
まずは大土呂駅北側の田んぼにいってみます。美しく、水鏡に映る特急列車をとらえられました。
681系「しらさぎ」
北陸特急は6、9、12両の編成があり、ちゃんと調べないと何が来るかわからんのですよ。
521系普通電車
そうこうするうちに風が出てきてしまいました。
かろうじて先頭部分が水鏡に映った「サンダーバード」
まだ日暮れまで時間があるので、駅の南側にも行ってみます。大土呂-北鯖江間でちょっとした丘越えがありますが、その傍らに巨大な田んぼがありました。
雨にたたずむ「アオサギ」
列車は「サンダーバード」のようです
夕方近くなってまた風がやみました。
夕方のラッシュになり4両に増強された521系
日暮れ前、西の空が明るくなりました。
長い編成の特急列車も
短い普通電車も
美しい夕暮れとなりました。
再来年には、北陸新幹線が敦賀まで延伸開業。特急群も福井県内のほとんどの区間から退場することになります。また何回か出かけてしまいそうです。
翌日は越美北線の2日目につながってます。
<続きます>
拙ブログへのコメントありがとうございます。
<ホテルマイステイズ青森駅前>が定宿とは流石ですね。
朝食ブッフェは満足でしたが、マイステイズGpになる前は
もっとスゴかったんですか(;゚д゚)
by johncomeback (2022-05-09 21:34)
johncomebackさん
以前は、ホテル・パサージュでした。眺望写真にパザージュ2が映ってますが、ここの1番館だったわけ。パサージュ2で朝食を頼むとマイステイズに移動しててべることができます。
by やまびこ3 (2022-05-10 21:45)
福井市が観光用に買ったのですね。私も乗りに行きたいです。
フクラムが大名町を曲がって行く写真は、ウィーンのリングを走るトラムを
思い出しました。2階建のの建物の街並みを走る様子がのんびりとしていいですね。
「雨にたたずむアオサギ」の写真、水に映るヘッドライトの光、左手後方からの光がいいなぁ。ずっと見ていたい、好きな写真です。
by TaekoLovesParis (2022-05-14 23:58)
TaekoLovesParisさん
レトラムを買ったのは正確には福井県のようです。導入当初は故障ばっかりしていたのですが、最近は順調のようです。スタイルは日本の電車より断然いいですね。
アオサギの写っている田んぼの裏山からはカモシカが出てきました。びっくり。
by やまびこ3 (2022-05-16 19:39)