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2019年プラチナウィークに行くヨーロッパ(その2) [やまびこ(旅日記)]

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2019年プラチナウィークに行くヨーロッパ(その2)




<ひとこと>
 池袋、大津と悲惨な交通事故が起きてしまいました。こういう事故が起こるたびに思うのは、行き過ぎたクルマ社会と日本の交通弱者保護対策の貧弱さ。
交通事故対策にここ数十年で投じられた数十兆円の費用のもう幾分か多くを歩行者保護のための設備に投資できないものでしょうか。

それと同時に日本のクルマ社会の危うさを感じてしまいます。よく、ヨーロッパはクルマ社会で日本より自動車の交通分担率は低いのではないかと思われているようですが、現地(ドイツ)で感じるところ、亜幹線クラスの列車にもローカル線の列車にも日本よりはるかに多くの乗客が利用していて、決してそんなことはないなと感じています。

何か実感にあったデータはないかとネットを漁ったところダルムシュタット工科大学教授ハンス-ゲオルグ レツコ氏の論文「ドイツと日本の都市における 旅客輸送に関する交通機関選択の比較」という論文が目につきました。運輸政策研究誌の1998年の号に翻訳が掲載されていたのですが、(興味のある方はpdfをダウンロードしていただけるとよいと思います)5ページ目(P47)の図-5をご覧いただくと、大都市近郊では日本の方が公共交通負担率が高いものの、地方都市では日本の方がかなり公共交通の負担率が低い様子がわかります。
地方都市といっても人口80万人クラスの都市も含まれていて、仙台や広島クラスでしょうか。
要するに、ヨーロッパの方がクルマ社会が進んでいるというのは、東京という世界最大規模の都市圏での電車通勤が数値を押し下げているだけで、日本の全体ではとんでもなくクルマ社会が進んでいるというということ。(もうひとつ、東海道新幹線という莫大なビジネス需要を満たす鉄道の存在も影響していると思いますが)

そろそろ、クルマ優遇も見直してはいかがなどと個人的には思うのですが、古くは公共工事、今は日本最大の産業となったトヨタをはじめとする自動車産業への忖度がやまない日本では難しいでしょうか。せめて、横断歩道では停止してほしいんだけどなあ。


それはさておき、コペンハーゲンは歩行者よりもむしろ自転車にやさしい都市。何しろ国中まったいらですから、自転車が市民の日常の足となって、首都の道路にも自転車走行スペースが完璧に確保されています。


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自転車レーンを高速で走行する自転車乗りのお姉さん


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自動車侵入は完全に禁止です


バス停でもバスは車両レーン内で停車し、利用者は自転車レーンをクロスして乗り込みます。
これはこれでちょっと危ういですが、歩行者優先です。


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